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【アルバムレビュー】B’z/B’z The Best “Pleasure”

投稿日:2019年2月28日 更新日:

ボーカルの稲葉浩志とギターの松本孝弘による二人組ロックバンド『B’z』。

『B’z』に言及するからにはやはり避けて通れないのは数々の記録でしょう。その中でも日本におけるアーティスト・トータル・セールス(CD)が歴代1位という記録は最もインパクトのあるものではないでしょうか。

シンプルに、日本の歴史上最もCDを売り上げたアーティストが、この『B’z』というバンドなのです…!

これはテストに出るので覚えておきましょう 笑。

今回は、『B’z』のベストアルバム、『B’z The Best “Pleasure”』のレビューです。

※『B’z』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/B’z

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『B’z The Best “Pleasure”』の全体概要

アーティストB’z
アルバム名B’z The Best “Pleasure”
発売日1998/5/20
収録曲数14
演奏時間63:22

『B’z』にとって初めてのオフィシャルベストアルバム。ジャケットが金ピカなので、通称金盤

累計売上枚数は約514万枚。これは日本の歴代ベストアルバムで最も売上枚数の多い数字です(アルバム全体では『宇多田ヒカル』の『First Love』に次ぐ2位)。

演奏時間はトータル63:22。京浜東北線で東京・港南台間とだいたい同じくらいの時間です。

レビュー

『B’z The Best “Pleasure”』の収録曲別お気に入り度

各収録曲のお気に入り度はこんな感じです。

#曲名お気に入り度
1LOVE PHANTOM★★★★★5
2love me, I love you★★★★★5
3Easy Come, Easy Go!★★★★★5
4ZERO★★★★★5
5ALONE★★★★★5
6裸足の女神★★★★★5
7愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない★★★★★5
8LADY NAVIGATION★★★★★5
9太陽のKomachi Angel★★★★★5
10BE THERE★★★★★5
11Don’t Leave Me★★★★★5
12Bad Communication E.Style★★★★★5
13Calling★★★★★5
14さまよえる蒼い弾丸★★★★★5

圧倒的パワー楽曲密度!!

14曲中シングル楽曲が13曲。そして9曲がミリオンヒットシングルです。化け物か。

※『B’z The Best “Pleasure”』収録曲ごとの個別楽曲レビューもしています。こちらからどうぞ。

『B’z The Best “Pleasure”』全体の感想

『B’z』にとって初めてのオフィシャルベストアルバムとなったのが本作『B’z The Best “Pleasure”』。1998年、デビュー10周年のタイミングでリリースされました。

上述の通り、ミリオンヒットシングル9曲を含む内容になっており、『B’z』絶頂期の勢いを手軽に楽しめる1枚です。

このラインナップ、ポケモンで言えば全て伝説のポケモンでそろえたパーティという感じ。有無を言わさぬ圧倒的パワーでリスナーはねじ伏せられます。気持ちいいくらいに手も足も出ません。

一方で、一周回ってそこが本作『B’z The Best “Pleasure”』のデメリットと言えるかもしれませんね。”第一印象は良くないけど、スルメ的にじわじわと良さがわかってくる”…そんなタイプの楽曲は収録されていません。最初の一撃でリスナーの耳を仕留める猛者達がこのディスク1枚に濃縮されています。

そんな化け物楽曲揃いの本作『B’z The Best “Pleasure”』(以下、金盤)ですが、無条件で買いの一択かというと、実はそうでもありません

2018年でデビュー30周年を迎えた『B’z』ですので、今では数多くのベストアルバムが世に出ているんですね。金盤がリリースされた1998年当時とは違い、今は選択肢がたくさんあるということです。

今のタイミングで『B’z』のベストアルバムを買うなら、正直こちらの『B’z The Best “ULTRA Pleasure“』が良い選択でしょう。

Disc 1の内容が金盤とかなり似ていいる上に、Disc 2には金盤以降にリリースされたヒット曲(『今夜月の見える丘に』、『ultra soul』など)まで収録されています。まさにウルトラなベスト盤。

“何から聴き始めたらいいかわからない”という人に向けた入門用というのがベストアルバムの立ち位置だと思うのですが、収録曲の網羅性を考えると『B’z The Best “ULTRA Pleasure”』がこの役目に適任ですね。

さて、そういう状況を鑑みると一つの疑問が出てきます。

金盤の上位互換的作品ともいえる『B’z The Best “ULTRA Pleasure”』がある今、金盤の存在意義とはなんなのか?…ということです。

うーん…。

…これはもう、思い出と言う他ないと思います。上述の通り、『B’z』の入門用ベストアルバムという役目については、今や『B’z The Best “ULTRA Pleasure”』が担っていますので。

まだ『B’z The Best “ULTRA Pleasure”』がこの世に存在しない頃、『LOVE PHANTOM』の長いイントロで幕を開ける金盤に興奮していた我々の思い出、これこそがこの作品の存在意義なのだと思います。私も中学生のとき、MD(死語?)にこのアルバムを録音して死ぬほど聴いていましたから…。

ということで、実に老害臭い着地の仕方をしてしまいました 笑。

ただ、もしお手元に金盤があったなら、『B’z The Best “ULTRA Pleasure”』ばかり相手にせず、たまにはこっちも聴いてみてください。

『LOVE PHANTOM』で始まり『さまよえる蒼い弾丸』で終わる金盤の曲順とともに、あなたの忘れていた思い出が再生されるかもしれませんよ。

『B’z The Best “Pleasure”』収録曲の個別楽曲レビューリンク

※『B’z』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/B’z

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。