アルバムレビュー

【アルバムレビュー】PIERROT/CELLULOID

投稿日:2018年10月8日 更新日:

宗教的なカリスマ性中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。

アンダーグラウンドで知的で過激。当時の10代リスナーはある種の選民思想を抱きながら『PIERROT』の楽曲に耳を傾けていたのではないでしょうか。”『PIERROT』を聴かないなんて周りはわかってないなぁ”って。

…それは後の世で中二病と呼ばれるわけですが…。

今回は、『PIERROT』のミニアルバム、『CELLULOID』のレビューです。

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

head

『CELLULOID』の全体概要

アーティストPIERROT
アルバム名CELLULOID
発売日1997/9/3
収録曲数6
演奏時間29:42

『PIERROT』インディーズ時代のミニアルバム。

演奏時間は29:42。山手線で、東京・新大久保くらいの時間です。

レビュー

『CELLULOID』の収録曲別お気に入り度

各収録曲のお気に入り度はこんな感じです。

#曲名お気に入り度
1セルロイド★★★★★5
2Adolf★★★★★5
3脳内モルヒネ★★★★★5
4Twelve★★★★☆4
5鬼と桜★★★★★5
6HUMAN GATE★★★★☆4

飛ばしたいと思う曲が1曲もありません。隙の無い構成。

アルバム『CELLULOID』収録曲の半数は『DICTATORS CIRCUS -奇術的旋律-』に再録されています。

※『CELLULOID』収録曲ごとの個別楽曲レビューもしています。こちらからどうぞ。

『CELLULOID』全体の感想

奇作『パンドラの匣』に続く、『PIERROT』インディーズ時代のアルバム『CELLULOID』。

既存の枠にとらわれずに幅広いテーマを扱う歌詞と変態的なバンドアレンジは健在な上、音質が前作『パンドラの匣』に比べて格段に良くなっています。

ミニアルバムということで本作『CELLULOID』の収録曲数は少な目ですが、密度という点では『パンドラの匣』を上回る内容になっているのではないでしょうか。

名曲だらけの本作『CELLULOID』ですが、目玉作品はやはり#3 『脳内モルヒネ』でしょう。見たものの目を奪うその奇怪な曲名通り、非常に中毒性のある個性的な楽曲に仕上がっています。いやはや、こんなに気持ちの悪いギターシンセの音って出せるんですね…(褒め言葉)。

本作『CELLULOID』、リリースから既に20年以上が経過した作品ですが、全然古臭い印象はありません。

『PIERROT』というバンドの放つ個性が、時代の流れに対して何の干渉もされず、今でもただただここにある。そんな唯一無二のアルバムです。

『CELLULOID』収録曲の個別楽曲レビューリンク

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

-アルバムレビュー
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

【アルバムレビュー】相対性理論/ハイファイ新書

2000年代後半、一部の世間をざわつかせた(?)不思議系おしゃれバンド『相対性理論』! 実験的な言葉選びとアレンジが非常に個性的です。 メンバーの中ではボーカルの「やくしまるえつこ」がソロでも曲を出し …

【アルバムレビュー】THE YELLOW MONKEY/イエモン-FAN’S BEST SELECTION-

2016年、申年に復活を遂げた『THE YELLOW MONKEY』!! 流行りに左右されない、媚びないロックサウンドが大好きです!! 復活してからも、変わらずにギラギラした妖しいロックを奏でていって …

【アルバムレビュー】LUNA SEA/STYLE

2000年に終幕をし、長らく伝説のバンドとなっていましたが、2010年に活動を再開した『LUNA SEA』。 自身主宰のLUNATIC FEST.ではベテランバンドから若手バンドまでを巻き込み、日本の …

【アルバムレビュー】ゲスの極み乙女。/踊れないなら、ゲスになってしまえよ

2014年メジャーデビューの後、2015年に紅白歌合戦へ出演と、国民的なバンドへ成長していた矢先、例の不倫事件で世間のイメージが急降下してしまったバンド、『ゲスの極み乙女。』。 とは言え、有名人が不倫 …

【アルバムレビュー】THE YELLOW MONKEY/FOUR SEASONS

2016年、申年に復活を遂げた『THE YELLOW MONKEY』!! 復活したものの、特に目立った活動もなく再休止するバンドもある中、イエモンこと『THE YELLOW MONKEY』は精力的に新 …


執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。