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【個別楽曲レビュー】B’z/Pleasure’91 〜人生の快楽〜

投稿日:2019年6月30日 更新日:

ボーカルの稲葉浩志とギターの松本孝弘による二人組ロックバンド『B’z』。

『B’z』に言及するからにはやはり避けて通れないのは数々の記録でしょう。その中でも日本におけるアーティスト・トータル・セールス(CD)が歴代1位という記録は最もインパクトのあるものではないでしょうか。

シンプルに、日本の歴史上最もCDを売り上げたアーティストが、この『B’z』というバンドなのです…!

CDという媒体自体が売れない時代になった今、この記録を塗り替えるアーティストが現れることはないかもしれませんね…。

今回は、『B’z』の個別楽曲、『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』のレビューです。

※『B’z』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/B’z

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全体概要

基本情報

「Pleasure~」と名の付く作品は『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』以外にもいくつかあります。以下は音源化された「Pleasure~」です(未音源化を含むともっとあります)。

全て『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』の年代部分を変えた再録版です。

Pleasure’91 〜人生の快楽〜

アーティストB’z
曲名Pleasure’91 〜人生の快楽〜
演奏時間4:25
作詞稲葉浩志
作曲松本孝弘
編曲松本孝弘 & 明石昌夫

8thシングル『LADY NAVIGATION』のカップリング曲。その後いくつも生まれた「Pleasure~」系の原点。

Pleasure’98 〜人生の快楽〜

アーティストB’z
曲名Pleasure’98 〜人生の快楽〜
演奏時間4:44
作詞稲葉浩志
作曲松本孝弘
編曲松本孝弘 & 明石昌夫

ベストアルバム『B’z The Best “Treasure”』収録版。

Pleasure 2008 〜人生の快楽〜

アーティストB’z
曲名Pleasure 2008 〜人生の快楽〜
演奏時間4:46
作詞稲葉浩志
作曲松本孝弘
編曲松本孝弘 & 稲葉浩志

ベストアルバム『B’z The Best “ULTRA Pleasure”』収録版。

収録アルバム

Pleasure’91 〜人生の快楽〜

アルバム未収録。

Pleasure’98 〜人生の快楽〜

アルバム名トラック#
B’z The Best “Treasure”7

Pleasure 2008 〜人生の快楽〜

アルバム名トラック#
B’z The Best “ULTRA Pleasure” (The Second RUN)15

『B’z The Best “ULTRA Pleasure”』”The Second RUN”の最終トラック。

※『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。

レビュー

“快楽”、”愉悦”という意味を持つ言葉「Pleasure」

この言葉、『B’z』の中ではけっこう特別な響きを持っています。例えば、過去の楽曲を含めベストアルバム的な選曲で行うライブツアーの名前が”Pleasureツアー”だったり、『B’z』初のベストアルバムにも「Pleasure」の名が入っている、といった具合に。

そして、この「Pleasure」の名を持つ楽曲こそ、本作『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』です。

初出は8thシングル『LADY NAVIGATION』のカップリングでしたが、その後も年代の部分を演奏する年に合わせて変えながらライブで披露したり、ベストアルバム再録され続けてきました。

年代部分は変わっても、スピード感のあるイントロとサビ、そしてラストはピアノで締めるという楽曲の構成は原点の『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』とほとんど変わりません。

ただ、そのとき最新の『B’z』の音で演奏されるので、原点の”91″と最新の”2008″とではやはり聴き心地は異なります。音源化されたものだけを比べますと、91→98→2008と年を重ねるごとにバンドサウンドに比重をかけた音になってきているように感じますね。

歌詞の方は、”バンドに明け暮れていた若かりし日々を思い出しながら、社会人になった自分と仲間たちのことを想う”という少々センチメンタル漂う内容。

この感じ、『Bryan Adams』の名曲『Summer Of ’69』を連想しました。こちらも過去の青春を思い出しながら、今の自分と当時の仲間たちのことを想う内容で、この手の楽曲の金字塔的な作品です。

青春時代にバンドをやっていたと描写するところや、曲名に年代が付いているところもなんとなく『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』と共通しますね。

それぞれテーマは似ているものの、『Summer Of ’69』の方が恋愛要素多めで、“過去”に対する礼賛要素が強いのですが、『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』の方はどちらかというと“現在”に重きを置いている感じがします。

特に、『Summer Of ’69』は”過去に戻れるなら戻りたい”と歌っている一方、『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』は「戻りたくない」としっかり明言していますからね。

それぞれテーマは似ていても、辿り着く結論は全く真逆という2作。これらを聴き比べてみるのもおもしろいかもしれません。

『Pleasure’91 〜人生の快楽〜』収録アルバムレビューリンク

※『B’z』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/B’z

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。