個別楽曲レビュー

【個別楽曲レビュー】PEDRO/ハッピーに生きてくれ

投稿日:2019年1月6日 更新日:

“楽器を持たないパンクバンド”がキャッチコピーのアイドルグループ『BiSH』。そのメンバーの一人であるアユニ・Dのソロプロジェクトが『PEDRO』です。

アイドルのソロとしては珍しくバンド形式になっており、アユニ・D本人がベースの演奏をしているのも特徴ですね(とうとう楽器を持ってしまった!)。

 

今回は、『PEDRO』のミニアルバム『zoozoosea』の6曲目、『ハッピーに生きてくれ』の個別楽曲レビューです。

 

animal

全体概要

基本情報

アーティスト PEDRO
曲名 ハッピーに生きてくれ
演奏時間 3:21
作詞 アユニ・D
作曲 松隈ケンタ
編曲 SCRAMBLES

 

収録アルバム

アルバム名 トラック#
zoozoosea 6

ミニアルバム『zoozoosea』の6曲目に収録。

 

レビュー

「お疲れ様です」と「ご愁傷様です」を繰り返すシンプルなサビが印象的な1曲『ハッピーに生きてくれ』。

「お疲れ様です」も「ご愁傷様です」もいたわりの言葉で、本来なら相手を気遣うときに用いるものですが、何度も繰り返すと皮肉っぽく聴こえてくるものです。

そして、その”皮肉っぽく聴こえる”というのはおそらく意図的な仕掛けでしょう。歌詞を見てみればわかりますが、楽曲全体を通して非常に攻撃的な言葉で埋め尽くされています。

 

本作『ハッピーに生きてくれ』の攻撃対象は“右に倣えな大衆”ですかね。

ロック楽曲のテーマとしては使い古された感があるものですが、上述の皮肉のこもった「お疲れ様です」と「ご愁傷様です」の繰り返し等に表現面で新鮮さを感じます。ですので、テーマとしてはありふれているものの、”これ、100回くらい聴いたやつだ”とはならずに個人的には楽しむことができました。

 

あと、気になるのは『ハッピーに生きてくれ』という曲名です。

「生きてくれ」という言葉は、楽曲中で攻撃対象になっている”右に倣えな大衆”に向けられていると考えるのが自然でしょう。

では、なぜ、攻撃対象に対して『ハッピーに生きてくれ』なのか。

解釈の一つとしては、これも”皮肉をこめた表現”だというものが考えられます。”全然ハッピーに見えないけど、そっちがハッピーだと思って生きているなら、どうぞお好きに”的な感じ。ネットスラングで言うところの、“お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな”というノリですね。右に倣えな大衆を完全に見放しているという解釈です。

もう一つの解釈としては、”右に倣えな生き方を改めてみては?”という意味での『ハッピーに生きてくれ』です。”右に倣えなままじゃハッピーになれないよ、生き方変えてハッピーになろうよ”という感じです。攻撃に終始して終わらせず、右に倣えな大衆に対して手を差し伸べる感があるのがこちらの解釈です。

どちらの解釈でも意味は通じるように思いますし、もしかしたら別の解釈もあるかもしれません。私が聴いた感じでは後者の”右に倣えな生き方を改めてみては?”という意味での『ハッピーに生きてくれ』の方がしっくりくるかなと、今のところ思っています。

公式MVはyoutubeに上がっていませんが、Amazonで視聴できます。

 

『ハッピーに生きてくれ』が収録されているアルバム『zoozoosea』のレビューはこちらからどうぞ!

【アルバムレビュー】PEDRO/zoozoosea

-個別楽曲レビュー
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

【個別楽曲レビュー】チャットモンチー/Last Love Letter

キラキラしたかわいい女の子ではなく(失礼)、もっと素の女の子をシンプルなバンドサウンドで表現してきた『チャットモンチー』! 気づけば、数多く存在する部活動的雰囲気を持った現代ガールズバンドの元祖とも言 …

【個別楽曲レビュー】Every Little Thing/出逢った頃のように

J-POPのお手本のような楽曲を連発したユニット、『Every Little Thing』。 特に90年代後半の五十嵐充プロデュース時代の楽曲は、ビーイング系のバンドっぽいサウンドと小室ファミリーのダ …

【個別楽曲レビュー】L’Arc〜en〜Ciel/L’heure

日本を代表する説明不要のロックバンド、『L’Arc〜en〜Ciel』! かっこいい楽曲に加え、時々垣間見られるちょっとした遊び心が長い人気の秘訣ではないでしょうか。もちろん、ボーカルhyd …

【個別楽曲レビュー】GLAY/KISSIN’ NOISE

90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。 デビューが『X JAPAN』のYOSHIKIプロデュースだったこともあり、ヴィジュアル系というカテゴリーに分類されこ …

【個別楽曲レビュー】X JAPAN/紅

日本の音楽史を語る上で絶対に外すのことのできないバンド、『X JAPAN』。 YOSHIKI、Toshl、HIDEといったメンバーひとりひとりが持つ物語、バンドが歩んだ歴史、そして多くのロックキッズを …


執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。