個別楽曲レビュー

【個別楽曲レビュー】PIERROT/MAGNET HOLIC

投稿日:2019年2月3日 更新日:

宗教的なカリスマ性中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。

アンダーグラウンド界のカリスマボーカル”キリト”と、奇天烈なサウンドで世界観にいろどりを添えるバンド隊の組み合わせはまさに唯一無二の存在。90年代後半から00年代前半にかけて数々の奇作を世に送り出し、潜在的中二病患者の爆発的発病に多大な貢献をしました。

今回は、『PIERROT』の楽曲、『MAGNET HOLIC』のレビューです。

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

lights

『MAGNET HOLIC』の全体概要

基本情報

アーティストPIERROT
曲名MAGNET HOLIC
演奏時間3:17
作詞キリト
作曲キリト
編曲Pierrot & 成田忍

本作『MAGNET HOLIC』がアルバム『FINALE』収録曲の中で最も演奏時間の短い楽曲になります。

『MAGNET HOLIC』収録アルバム

アルバム名トラック#
FINALE6

メジャー1stアルバム『FINALE』の6曲目に収録。

※『MAGNET HOLIC』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。

レビュー

スピード感のあるキャッチーなオープニングが印象的な1曲、『MAGNET HOLIC』。

この疾走感のまま駆け抜けてくれるかと思いきや、歌唱部分は意外とミドルテンポ。サビもキャッチーと言えばキャッチーなのですが、オープニングで期待していた方向とは若干違うところへ着地している感じです。

簡単には気持ちよくさせてくれない、焦らし系の仕上がりですね 笑。

本作『MAGNET HOLIC』では歌詞中に「電飾」や「モニター」といった言葉が出現します。メカニカルなサウンドも相まって、アルバム『FINALE』の流れの中では#6の本作『MAGNET HOLIC』で一気に”現代感”が出てきますね。

アルバム『FINALE』にて#1から始まった「アダムとイヴ」の物語。その二人を取り囲む歴史が積み上げてきた文明が、#6 『MAGNET HOLIC』で”開花”したと考えるのが素直な解釈でしょうか。

…ただ、#2の『ハルカ…』の時点で既に「コンクリート」という、これまた現代的な単語が出てきているんですよね。。。

そうすると、#6 『MAGNET HOLIC』で文明開化と考えるのは時系列的に矛盾が生じます。

アルバム『FINALE』の流れを生物の進化と人類の発展の歴史に重ねて解釈したいのですが、『ハルカ…』に登場する「コンクリート」という言葉が、なかなか一筋縄で理解させてくれません 笑。

アルバム『FINALE』の解釈の話から反れますが、本作『MAGNET HOLIC』のサビに出てくる「何倍も綺麗さ」というフレーズを聴く度、“化粧品のCMにピッタリだな”なんて思います。

…いや、化粧品のCMにしてはちょっと爽やかさが足りないか 笑。

『MAGNET HOLIC』収録アルバムレビューリンク

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

-個別楽曲レビュー
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

【個別楽曲レビュー】黒夢/BEAMS

ボーカルとベースの二人組という珍しい組み合わせのバンド、『黒夢』。 メジャーデビュー時はボーカル、ベース、ギターの3人構成だったのですが途中でギターの臣が脱退。その後はメンバー補充することなくボーカル …

【個別楽曲レビュー】ゲスの極み乙女。/いこかなでしこ

2014年メジャーデビューの後、2015年に紅白歌合戦へ出演と、国民的なバンドへ成長していた矢先、例の不倫事件で世間のイメージが急降下してしまったバンド、『ゲスの極み乙女。』。 とは言え、有名人が不倫 …

【個別楽曲レビュー】B’z/Liar! Liar!

ボーカルの稲葉浩志とギターの松本孝弘による二人組ロックバンド『B’z』。 『B’z』に言及するからにはやはり避けて通れないのは数々の記録でしょう。その中でも日本におけるアーティ …

【個別楽曲レビュー】Every Little Thing/Get Into A Groove

J-POPのお手本のような楽曲を連発したユニット、『Every Little Thing』。 1996年にデビューし、2016年に20周年を迎えました。 2000年前後ほどの派手なヒットはありませんが …

【個別楽曲レビュー】GLAY/原色の空

90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。 『GLAY』の商業的全盛期はTAKUROがメインコンポーザーとしてシングルA面楽曲の全てを作詞作曲していましたが、2 …


執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。