2000年代後半、一部の世間をざわつかせた(?)不思議系おしゃれバンド『相対性理論』!
実験的な言葉選びとアレンジが非常に個性的です。
メンバーの中ではボーカルの「やくしまるえつこ」がソロでも曲を出したりと、割と有名なんじゃないでしょうか。
今回は、『ハイファイ新書』の1曲目『テレ東』のレビューです。
※『相対性理論』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/相対性理論
『テレ東』の全体概要
基本情報
アーティスト | 相対性理論 |
曲名 | テレ東 |
演奏時間 | 3:53 |
作詞 | 真部脩一 |
作曲 | 真部脩一 |
編曲 | ? |
前作『シフォン主義』と同様、メインコンポーザーは真部脩一が担当。
『テレ東』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
ハイファイ新書 | 1 |
『ハイファイ新書』の1曲目に収録されています。
※『テレ東』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『テレ東』…未だかつてこんな曲名の付いた楽曲があったでしょうか。
もちろん、これが指すところはテレビ放送事業を行っている”テレビ東京”でしょう。地方では馴染みの薄い局ですよね。私も西日本のとある田舎町で生まれ育ったのですが、ご多分に漏れず、テレビ東京は映りませんでした。ネット環境はあったので、個性的な局らしいというのは知っていましたが。
本作『テレ東』のおもしろいところは、こんな曲名が付けられていながら、内容はラブソングになっているところです。
「プロポーズ」とか「結婚」なんてワードまで出てくるのは『相対性理論』の楽曲にしては珍しいですよね。
“『テレ東』をつけたら恋愛ドラマが流れてた”、なんて曲なのかなって最初は思っていました。こういう切り口の方が『相対性理論』というバンドの方向性に合ってそうだし。でも、歌詞の流れを鑑みると、本当に特定の誰かに宛てたラブソングだと解釈するのが妥当そうです。
そう思うと、この『テレ東』という曲が無性にロマンチックに聴こえてきます。”いつも通り、チャンネルをテレ東に合わせて過ごす日常。その中でプロポーズの言葉を探すあいつ”…いいシチュエーションだと思いません 笑?
上記を踏まえると、『テレ東』というそっけない曲名も”照れ隠し”のように思えてきて、より一層世界観に深みが出てきます。
まさに“照れ党”といったところでしょうか(上手いこと言ったつもり)。
曲調も丁度いいおしゃれ感に仕上がっています。
本作『テレ東』だけでなく、アルバム『ハイファイ新書』全体に言えることなんですが、単音のギターフレーズが嫌味無く楽曲にいろどりを添えていて、とっても私好み。
本作『テレ東』で言えば、Aメロに左右から聞こえるディレイのかかったギターが特に素敵です。
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『テレ東』収録アルバムレビューリンク
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