2000年代後半、一部の世間をざわつかせた(?)不思議系おしゃれバンド『相対性理論』!
実験的な言葉選びとアレンジが非常に個性的です。
メンバーの中ではボーカルの「やくしまるえつこ」がソロでも曲を出したりと、割と有名なんじゃないでしょうか。
今回は、『ハイファイ新書』の7曲目『さわやか会社員』のレビューです。
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『さわやか会社員』の全体概要
基本情報
アーティスト | 相対性理論 |
曲名 | さわやか会社員 |
演奏時間 | 4:23 |
作詞 | 真部脩一 |
作曲 | 真部脩一 |
編曲 | ? |
4分半にも満たない曲ですが、アルバム『ハイファイ新書』の中では本作『さわやか会社員』が最も演奏時間の長い曲になります。
『さわやか会社員』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
ハイファイ新書 | 7 |
『ハイファイ新書』の7曲目に収録されています。
※『さわやか会社員』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『相対性理論』お得意のNHKみんなのうた風な言葉遊びソング。
アルバム『ハイファイ新書』は、#6『学級崩壊』、#7『さわやか会社員』、#8『ルネサンス』と3曲連続で怒涛の言葉遊びソングラッシュが続きます。前作『シフォン主義』でもそうでしたが、『相対性理論』のアルバム後半はNHKみんなのうた風な曲が配置される傾向にありますね。
本作『さわやか会社員』は、とにかく韻を踏むような言葉選びにこだわっているようです。Aメロは「○○じゃない」とか「つらい」とか”ai”の音で韻を踏み、サビは「サンシャイン」とか「会社員」とか、”in”の音で韻を踏んでいます。
韻にこだわった歌詞にすることで、基本はナンセンスなフレーズができあがっているんですが、時々格言めいたフレーズも現れたりします。これがいい味出しているんですよね。
格言めいたフレーズも、ここだけ抜き出してしまえばありふれた普通のフレーズなんですが、ナンセンスな言葉に囲まれると、途端に深い意味を持ったように聴こえてくるので不思議です。
あとは、『さわやか会社員』という曲名、リアルな会社員である私からすると、皮肉にしか聞こえないですね 笑。
私は”さわやか”とは遠い、”やさぐれ会社員”ですから…。
ああ、朝、オフィスビルに辿り着き、それから自分の執務室に向かう途中のエレベーターが怖い。朝からなんであんなにグイグイ我先に乗り込んでいけるんでしょうかね…。あんなのに毎朝触れあっていたら、そりゃやさぐれるよ…。
この曲に出てくる『さわやか会社員』ってどんな風に朝のエレベーターに立ち向かうのか気になります。あの戦場でもさわやかでいられるんでしょうか…。
…と思ったら、歌詞をよく見ると、「さわやか」なのは「サンシャイン」であって、「会社員」ではありませんでした。
なんだよこのオチ 笑。
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『さわやか会社員』収録アルバムレビューリンク
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