宗教的なカリスマ性と中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。
2006年突如解散してしまいましたが、最近になってライブを開催してみたりファンクラブを再始動させたりと、復活の香りを感じる出来事に再始動を期待してしまいますね。
今回は、『PIERROT』の楽曲、『利己的な遺伝子』のレビューです。
※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT
『利己的な遺伝子』の全体概要
基本情報
アーティスト | PIERROT |
曲名 | 利己的な遺伝子 |
演奏時間 | 4:55 |
作詞 | キリト |
作曲 | アイジ |
編曲 | Pierrot |
『利己的な遺伝子』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
パンドラの匣 | 3 |
インディーズアルバム『パンドラの匣』の3曲目に収録。
※『利己的な遺伝子』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
ザ・モストオブ背筋ゾクゾクソング!
幾千もの楽曲を耳にしてきましたが、本作『利己的な遺伝子』ほど不気味な楽曲はなかなか巡り合えていません。
不協和音が金切り声を上げてるだとか、悲鳴のようなシャウトをするだとか、そういうわかりやすい不気味さを演出している楽曲ではありません。ただただ、『PIERROT』の織りなすバンドサウンドが不気味な楽曲なのです。
この辺り、本作『利己的な遺伝子』を不気味だと捉えるかどうかはリスナーの身体と楽曲の相性もあるのでしょうね。私の場合は身体中の不気味センサーが反応するほど本作『利己的な遺伝子』に対して鳥肌が立ってしまいます。
もはや冒頭15秒程度のピコピコ音でさえ気味の悪さで背筋がゾクゾクしてしまいます。
そんな新感覚を味合わせてくれたという意味では本作『利己的な遺伝子』の印象はかなり強めなのですが、肝心の楽曲自体はちょっと盛り上がりに欠けるかなという印象。
特にアルバム『パンドラの匣』は#1 『自■の理由』、#2『青い空の下…』と攻撃的な楽曲の後で#3の本作『利己的な遺伝子』と続きますからね。3曲目は”ちょっとパワーダウンかしら”となってしまうわけです。
ちなみに本作、曲名からしてリチャード・ドーキンス氏の”利己的な遺伝子”という書籍をベースにしていることは間違いないでしょう。V系ロックのテーマに”生物学”を持ち込んだという点は斬新としか言いようがないですね。
私は書籍そのものは読んだことありませんが、この書籍で解説されている”利己的遺伝子論”は多少知っています。なので、『PIERROT』の楽曲の方の”個体としては消滅するけど、遺伝子として長く生き続けるから、いつか逢いましょう”という主旨は理解できます。
…ただ、「人格を操作」は…言い過ぎでしょう 笑。
『利己的な遺伝子』収録アルバムレビューリンク
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