2019年、突如解散を発表した『Janne Da Arc』。
キーボードを絡めたカラフルな音色、個々の卓越した演奏技術による派手なサウンド、そしてキャッチーなメロディーラインが魅力的な楽曲をいくつも生み出したバンドです。
なお、ボーカルのyasuはソロプロジェクト『Acid Black Cherry』にて現在も活躍中。
今回は、アルバム『D・N・A』の7曲目、『桜』のレビューです。
※『Janne Da Arc』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/Janne Da Arc
『桜』の全体概要
基本情報
アーティスト | Janne Da Arc |
曲名 | 桜 |
演奏時間 | 5:46 |
作詞 | yasu |
作曲 | ka-yu |
編曲 | ka-yu & Janne Da Arc & 秦野猛行 |
『桜』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
D・N・A | 7 |
オリジナルアルバム『D・N・A』の7曲目に収録。
※『桜』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
漢字一文字の曲名がひときわ目を引く本作『桜』。
『森山直太朗』の『さくら』をきっかけに2003年以降のJ-POP界隈で桜楽曲ブームが起こりましたが、本作『桜』を収録した『Janne Da Arc』のアルバム『D・N・A』はその3年も前の2000年にリリースされています。
先見の明(?)ゆえに世に出るタイミングが早すぎたようで、ブームに乗っかることができなかったことが悔やまれます。
本作『桜』、曲名通り和風な雰囲気漂うイントロが非常に美しいです。
それも、三味線や琴といった日本の伝統的な楽器の音色を使っておらず、いわゆるロックバンドが使う楽器だけで和のテイストを醸し出すというこだわりが見事ですよね。
特にギターの伸びやかな音色とフレーズが最高で、青空に舞う桜の花びらをリスナーの脳内に描き出してくれます。
一方、これは個人の好みによるところがあるかと思いますが、歌詞が普通過ぎる点が惜しいなと感じるところ。
“別れ”をベースにしたストーリーと、「約束」「記憶」といったキーワード…。イントロが抜群に美しいだけに、桜楽曲のテンプレ的構成をした歌詞に少々物足りなさを覚えてしまいます。
あと、これはヴィジュアル系バンドの歌詞あるあるだと思うのですが、「約束」をする際、やたらと「指きり」の儀式が執り行われます。
本作『桜』でも、もちろんその儀式は執行されるのですが、リアルの世界で「指きり」することってそんなにあるのでしょうか…?少なくとも私は「指きり」を絡めた「約束」をした経験がありません。
私が本作『桜』の歌詞にイマイチ入り込めないのは、歌詞が普通過ぎるということより、私の「指きり」未経験による想像力の貧相さが原因なのかもしれません。
もしも私が「指きり」を多用する人生を生きていれば、本作『桜』の歌詞に対する印象が大きく変わっていたのかな…。
Amazonで試聴できます。
『桜』収録アルバムレビューリンク
※『Janne Da Arc』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/Janne Da Arc