日本の音楽史を語る上で絶対に外すのことのできないバンド、『X JAPAN』。
YOSHIKI、Toshl、HIDEといったメンバーひとりひとりが持つ物語、バンドが歩んだ歴史、そして多くのロックキッズを虜にした楽曲、どこを切り取っても、もはや芸術とまで呼んでしまえそうな、そんな唯一無二のバンド。
2007年の再結成は衝撃的な出来事でしたが、それから10年以上経つものの、オリジナルアルバムが1枚もリリースされないのがもどかしくもあり、『X JAPAN』らしくもある、そんな気持ちです 笑。
今回は、『X JAPAN』の楽曲、『紅』のレビューです。
※『X JAPAN』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/X JAPAN
目次
『紅』の全体概要
基本情報
一般的に有名なのはメジャーデビュー後にリリースされた漢字表記の『紅』ですが、インディーズ時代にも英語詞版の『KURENAI』が存在していますので、そちらも併せて紹介します。
紅
アーティスト | X JAPAN |
曲名 | 紅 |
演奏時間 | 6:19 |
作詞 | YOSHIKI |
作曲 | YOSHIKI |
編曲 | X |
メジャーデビュー後の1stシングル。
シングルの発売はなんと1989年。90年代どころか80年代の楽曲になります。
曲名の読み方はもちろん”べに”ではなく”くれない“。
KURENAI
アーティスト | X JAPAN |
曲名 | KURENAI |
演奏時間 | 5:49 |
作詞 | YOSHIKI |
作曲 | YOSHIKI |
編曲 | X |
有名な『紅』とは楽曲の展開やアレンジに大きな違いは変わりませんが、こちらは全英語詞となり、録音も『紅』とは異なります。
『紅』収録アルバム
紅
アルバム名 | トラック# |
BLUE BLOOD | 7 |
X SINGLES | 1 |
B.O.X 〜Best of X〜 (Disc 1 Best of X) | 3 |
STAR BOX | 1 |
X JAPAN BEST 〜FAN’S SELECTION〜 (Disc-1) | 1 |
THE WORLD 〜X JAPAN 初の全世界ベスト〜 (DISC 1) | 6 |
メジャー1stオリジナルアルバム『BLUE BLOOD』の7曲目に収録。
本作『紅』ですが、大きく分けると『BLUE BLOOD』収録のアルバムバージョン(オープニングのストリングスあり)とシングルバージョン(オープニングのストリングスなし)があります。
『X JAPAN BEST 〜FAN’S SELECTION〜』、『THE WORLD 〜X JAPAN 初の全世界ベスト〜』等、解散後にリリースされたベストアルバムで原盤権問題を抱えてない作品は、オープニングにストリングスありのアルバムバージョンが収録されています。
KURENAI
アルバム名 | トラック# |
Vanishing Vision | 8 |
PERFECT BEST (Disc 1) | 9 |
インディーズアルバム『Vanishing Vision』の8曲目に収録。
名前と違って全くパーフェクトではない『PERFECT BEST』には『紅』ではなくこちらの『KURENAI』が収録されています。
※『紅』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
私が本作『紅』を初めてちゃんと聴いたのは中学生の時でした。友達からCDを借りたのがきっかけです。
当時は2000年代前半で、既に『X JAPAN』は解散していましたし、HIDEがこの世から去って数年経った頃になります。
正直、『紅』が流れている間、何が起こっているのかわからなかった、というのが正直な感想です。
当時、耳にしていた音楽とはあまりにも違っており、多分、この『紅』の衝撃的な演奏に自分の耳も身体もついていけなかったのだと思います…。
何度か聴いて、やっと全容がつかめてきました。
オープニングは穏やかなアルペジオで始まり、それが終わると同時に激しい曲調に変わること、最初のサビが始まる前に1分くらいの長いギターソロがあること、ギターもドラムもこれまで聴いてきた音楽とは全然違う演奏をしていること等々。
多分、人が音楽と出会って、その後、どのタイミングで『紅』に出会うかで、この楽曲から受ける衝撃度は変わるんだと思います。
テレビで流れているようなポップスばかりを耳にしていた中で、突然『紅』に出会ってしまえば、きっと私と同じように”何が起こっているんだ!?”という衝撃を受けるのでしょうし、元々ハードロックやヘビーメタルを好んで聴いている方なら『紅』を初めて聴いても”へー”程度の感想で終わるでしょう。
そういう意味で、私が中学生というタイミングで『紅』に初対面できたのは幸運だったかもしれません。『紅』という楽曲に仕掛けてある衝撃を真正面から受けることができ、Xの計算通りブッ飛ばされた分けですから 笑。
2007年の再起動を契機に『X JAPAN』に興味を持った方、”X JAPANみたいなハードロックな曲は今まで聴いてこなかったから自分に合うかなぁ”なんて思っているのであれば、それこそ是非聴いてみてほしいです。
『紅』に秘められたエネルギーを直に喰らえる絶好のチャンスです 笑。
Amazonで試聴できます。
『紅』収録アルバムレビューリンク
紅
KURENAI
※『X JAPAN』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/X JAPAN