日本の音楽史を語る上で絶対に外すのことのできないバンド、『X JAPAN』。
YOSHIKI、Toshl、HIDEといったメンバーひとりひとりが持つ物語、バンドが歩んだ歴史、そして多くのロックキッズを虜にした楽曲、どこを切り取っても、もはや芸術とまで呼んでしまえそうな、そんな唯一無二のバンド。
2007年の再結成は衝撃的な出来事でしたが、それから10年以上経つものの、オリジナルアルバムが1枚もリリースされないのがもどかしくもあり、『X JAPAN』らしくもある、そんな気持ちです 笑。
今回は、『X JAPAN』の楽曲、『CRUCIFY MY LOVE』のレビューです。
※『X JAPAN』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/X JAPAN
『CRUCIFY MY LOVE』の全体概要
基本情報
アーティスト | X JAPAN |
曲名 | CRUCIFY MY LOVE |
演奏時間 | 4:32 |
作詞 | YOSHIKI |
作曲 | YOSHIKI |
編曲 | YOSHIKI |
メジャーデビュー後の13thシングル。
作詞作曲がYOSHIKIなのはいつものことですが、編曲までがYOSHIKIクレジット。これまでのシングル楽曲は編曲が『X JAPAN』名義でしたので(『Longing 〜切望の夜〜』を除く)、そういう意味では、本作『CRUCIFY MY LOVE』は珍しいパターンになります。
また、演奏時間4分台というのも『X JAPAN』のバラードにしては異例の短さです。
『CRUCIFY MY LOVE』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
DAHLIA | 6 |
BALLAD COLLECTION | 4 |
Singles 〜Atlantic Years〜 | 8 |
X JAPAN BEST 〜FAN’S SELECTION〜 (Disc-2) | 6 |
メジャー3rdオリジナルアルバム『DAHLIA』の6曲目に収録。
※『CRUCIFY MY LOVE』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『CRUCIFY MY LOVE』の曲名に使われている”CRUCIFY”という見慣れない単語、こちら、”(十字架に)はりつけにする”という動詞です。曲名を直訳すれば、“俺の愛をはりつけにしてくれ”というところでしょうか。
曲名の通り、イントロ一発目のストリングスの音からして悲壮感が漂うバラードです。しかし、ここまで露骨な悲壮感の表現は『X JAPAN』の楽曲の中でも随一な気がします。映画のサントラだったら重要な人物が死んでしまうシーンなんかで流れていそうなくらいです。
また、本作『CRUCIFY MY LOVE』の特徴的なところと言えば、やはり楽器の構成ですかね。
『X JAPAN』のバラードの多くはピアノとストリングスを中心にしながらも、曲中のどこかでドラムやギターといったバンドサウンドが入って盛り上げるというのが王道のパターンです。しかし、本作『CRUCIFY MY LOVE』は終始ピアノとストリングス、そしてToshlのボーカルのみで構成されています。
編曲のクレジットが『X JAPAN』ではなくYOSHIKIのみになっているというのも、こういった楽器アレンジが理由になっているのでしょうね。
本作『CRUCIFY MY LOVE』、『X JAPAN』のシングルでありながら、ほぼYOSHIKIのソロ作品のような格好になっている作品という印象です。
Amazonで試聴できます。
『CRUCIFY MY LOVE』収録アルバムレビューリンク
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