J-POPのお手本のような楽曲を連発したユニット、『Every Little Thing』。
特に90年代後半の五十嵐充プロデュース時代の楽曲は、ビーイング系のバンドっぽいサウンドと小室ファミリーのダンスっぽいサウンドを見事に融合させた、ザ・J-POPでした。
初期ELTサウンドを支えた五十嵐充は2000年にELTを脱退。その後、『day after tomorrow』のプロデューサーとして再び活躍を始めます。
今回は、『Every Little Thing』の楽曲、『愛のカケラ』のレビューです。
※『Every Little Thing』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/Every Little Thing
『愛のカケラ』の全体概要
基本情報
アーティスト | Every Little Thing |
曲名 | 愛のカケラ |
演奏時間 | 4:55 |
作詞 | 持田香織 |
作曲 | 多胡邦夫 |
編曲 | 伊藤一朗 & 桑島幻矢 |
16thシングル。五十嵐充脱退後の初シングルです(アルバムからのシングルカットを除く)。
『愛のカケラ』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
4 FORCE | 3 |
Every Ballad Songs | 3 |
Every Best Single 2 | 4 |
Every Best Single 〜COMPLETE〜 (Disc 2) | 6 |
Every Best Single 2 〜MORE COMPLETE〜 (Disc 2) | 6 |
4thアルバム『4 FORCE』の3曲目に収録。
※『愛のカケラ』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
これまでELTのメインコンポーザーを務めていた五十嵐充が脱退した後の初新曲が本作『愛のカケラ』。
作詞作曲に五十嵐充が絡んでいない楽曲としては初めてのシングルA面になります。作詞は持田香織、作曲はメンバー外が担当と、現在にも続く楽曲制作スタイルが誕生したタイミングとも言えますね。
バラードベストの『Every Ballad Songs』に収録されている通り、本作『愛のカケラ』はスローテンポなバラードとなっています。
同じELTのバラードでも、五十嵐充時代の『Time goes by』や『Over and Over』なんかと比べると、本作『愛のカケラ』はちょっと地味な聴き心地という感じです。
この地味な聴き心地について、もちろん、『Time goes by』などの方が派手な音色の楽器を使っているという違いもあるのでしょうが、“歌と歌の隙間を埋めるメロディーの豊富さ”というのが大きな違いかなと思います。
なんというか、『Time goes by』や『Over and Over』には、歌以外にも歌えるメロディーがいっぱいある印象なんですよね。そして、その”歌以外にも歌えるメロディー”の有無こそが、楽曲の派手/地味の違いを出している大きな要因なのかなと。
一方、派手な音色やメロディーの豊富さに頼らず、全体の落ち着いた雰囲気で聴かせるのが本作『愛のカケラ』といったところでしょうか。
この”落ち着いた雰囲気”を“味わい深い”と捉えるか“退屈”と捉えるか、それは好みの違いというやつですね。
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『愛のカケラ』収録アルバムレビューリンク
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