90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。
耳馴染みの良いポップなメロディーと奇を衒わない素直な言葉で、J-POPの王道ともいえる音楽を世に繰り出し、人々を魅了してきました。
一方、類まれなる商業的な成功を収めたがために成功者ゆえの苦悩を歌った楽曲も存在します。こういった、少し影のある姿を時折見せてくれるのも、『GLAY』の魅力の一つですよね。
今回は、『GLAY』の個別楽曲『COME ON!!』のレビューです。
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『COME ON!!』の全体概要
基本情報
アーティスト | GLAY |
曲名 | COME ON!! |
演奏時間 | 3:23 |
作詞 | TAKURO |
作曲 | TAKURO |
編曲 | GLAY& 佐久間正英 |
アルバム『pure soul』収録曲の中で最も演奏時間が短い楽曲。
『COME ON!!』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
pure soul | 8 |
オリジナルアルバム『pure soul』の8曲目に収録。
※『COME ON!!』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
勢いで聴かせるロックンロールナンバー『COME ON!!』。
韻を踏んだナンセンスな言葉遊びがAメロに登場しますが、こういった詞のつけ方は『GLAY』の楽曲にしては珍しいなと感じます。
まぁ、“深い事考えずにノリで聴いてくれ”ってタイプの曲なんでしょうね。
…とは言え、気になってしまう箇所が一つあります。
それはBメロの最後、サビ前に出てくる「糞(クソ)」という単語です。
別に、”汚らしい表現でよろしくない”ということが言いたいわけではありません。もう少し具体的に言うと、”クソ”という言葉に対して「糞」という漢字を当てているところが気になっているわけです。
前後の文脈からするに、この「糞」という言葉には”取るに足らない”とかそういう意味で使っているはずです。”クソ野郎”なんかの”クソ”と同じ用法ですね。
こういうときって、だいたいカタカナで”クソ”と表現することが多いんじゃなかろうかと思うのです。
一方、”クソ”を「糞」という漢字を用いて表現すると、どうしても本来の意味である”排泄物”感が出てきませんか?カタカナ表記に比べると、生々しさが増すと言いますか…。
作詞をしたTAKUROがなぜカタカナの”クソ”ではなく漢字の「糞」を使ったのか。なぜ排泄物的な生々しさのある漢字の「糞」を使ったのか。
それが、それこそ取るに足らない”クソ”みたいな疑問ですが、ずっと気になっているんですよね…。
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