2016年、申年に復活を遂げた『THE YELLOW MONKEY』!!
ギラギラとした妖しい雰囲気はそのままに、復活後の彼らの楽曲には溢れんばかりの優しさを感じます。
離れ離れになっていた十数年という時間の中、『THE YELLOW MONKEY』というバンドが誕生した奇跡について、ある種悟りのようなものをメンバーたちが感じ取った結果なのかもしれませんね。
今回は、アルバム『9999』の12曲目、『ALRIGHT』レビューです。
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『ALRIGHT』の全体概要
基本情報
アーティスト | THE YELLOW MONKEY |
曲名 | ALRIGHT |
演奏時間 | 4:42 |
作詞 | 吉井和哉 |
作曲 | 吉井和哉 |
編曲 | THE YELLOW MONKEY |
復活後第一弾シングルの『砂の塔』のカップリング曲。
『ALRIGHT』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
9999 | 12 |
オリジナルアルバム『9999』の12曲目に収録。
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レビュー
2016年のイエモン復活に際し、真っ先に発表された新曲が本作『ALRIGHT』。
まさに、再始動そのものを歌い上げた1曲となっています。
本作『ALRIGHT』ではイエモン復活の様子が昆虫の羽化に例えて表現されているのが特徴的ですよね。
「蛹(さなぎ)」だの「ドロドロ」だの、一見グロテスクな表現もありますが、こういった”リアルな生命の躍動”の描写に、文字通り“イエモン復活の鼓動”を感じることができます。
本作『ALRIGHT』における昆虫の羽化というコンセプトも素敵ですが、個人的に気に入っているフレーズは1番2回目Aメロの箇所です。「神様が作る~」で始まる部分ですね。
ここでは昆虫の代わりに「猿」という言葉が出てきます。もちろん、”人間が進化する前の姿”という意味もある言葉でしょうが、やはり『THE YELLOW MONKEY』というバンドのことを指していると解釈するのが自然でしょう。
そんな言葉を使い、イエモン復活を願っていた人たちの気持ちを代弁するかのように「それは猿の名残」なんて言っちゃうところが、なんというか、最高に感動したんですよね。ホント、これまで「猿の名残」を追いかけてきたなって。
また、この「猿の名残」というやつ、これはイエモンのメンバー自身も追いかけていたものなんじゃないかなと思います。イエモン解散後、それぞれがそれぞれの場所で活躍していたのでしょうが、やはり『THE YELLOW MONKEY』というバンドの名残を消せないまま、心に抱えて生きてきたんだろうなって。
ファンもメンバーも、両方の気持ちを洒落た形で表現した「猿の名残」っていうフレーズ、本当、最高にかっこいいです。
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