ボーカルとベースの二人組という珍しい組み合わせのバンド、『黒夢』。
1994年のメジャーデビュー後、順調にセールスを伸ばしていた中1999年に無期限の活動停止を発表。そしてその約10年後の2010年、活動が再開され現在に至ります。
ちなみに、1994年は『黒夢』の他に『GLAY』や『L’Arc〜en〜Ciel』がメジャーデビューを果たした年でもあります。
今回は、『黒夢』の楽曲、『情熱の影―Silhouette―』のレビューです。
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目次
『情熱の影―Silhouette―』の全体概要
基本情報
アーティスト | 黒夢 |
曲名 | 情熱の影―Silhouette― |
演奏時間 | 5:28 |
作詞 | 清春 |
作曲 | 清春 & 人時 |
編曲 | 黒夢 & 佐久間正英 |
アルバム『feminism』収録曲の中で最も演奏時間の長い楽曲。
『情熱の影―Silhouette―』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
feminism | 9 |
アルバム『feminism』の9曲目に収録。
※『情熱の影―Silhouette―』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
曲名に「情熱」というワードが登場しますが、楽曲の雰囲気はそこまで情熱的な感じはありません。どちらかと言うとテンションは低め。鬱屈とした様子は同アルバム収録の『白と黒』に近いものがあります。
歌詞を見ても、「雨」だの「氷」だの、まるで「情熱」をかき消すかのような言葉が散りばめられています。『情熱の影』という曲名通り、すでに「情熱」は消火されてなくなっており、その「影」のみが存在する…ということを暗に意味しているのかもしれませんね。
楽曲の内容はというと、一言で言えば“いなくなった君の事を思い出して悶々としている”といったところでしょうか。
本作で歌われているようなドロッとしたこの感情は、後のヴィジュアル系バンドにけっこう愛されたテーマという印象があります。ヴィジュアル系バンド御用達の歌謡曲っぽいメロディーとも相性が良いテーマですしね。
ただ、本作『情熱の影―Silhouette―』が収録されているアルバム『feminism』には、意外にもこの手の内容を歌っているのはこの楽曲くらいなんですよね。
私は『feminism』というアルバムタイトルの意味を“女々しい”と解釈しているのですが、本作『情熱の影―Silhouette―』で歌われるドロッとした感情は、『黒夢』の表現する女々しさの1種類に過ぎないということなのかもしれません。
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