アルバムレビュー

【アルバムレビュー】黒夢/feminism

投稿日:2020年4月29日 更新日:

ボーカルとベースの二人組という珍しい組み合わせのバンド、『黒夢』。

1994年のメジャーデビュー後、順調にセールスを伸ばしていた中1999年に無期限の活動停止を発表。そしてその約10年後の2010年、活動が再開され現在に至ります。

ちなみに、1994年は『黒夢』の他に『GLAY』や『L’Arc〜en〜Ciel』がメジャーデビューを果たした年でもあります。

今回は、『黒夢』のアルバム、『feminism』のレビューです。

※『黒夢』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/黒夢

『feminism』の全体概要

アーティスト黒夢
アルバム名feminism
発売日1995/5/10
収録曲数14
演奏時間59:00

ギターの臣が脱退し、二人体制となった『黒夢』の最初のアルバム

『黒夢』が初めてオリコンアルバムチャートで1位を獲得した作品でもあります。

演奏時間はトータル59:00。京浜東北線で東京・洋光台間とだいたい同じくらいの時間です。

レビュー

『feminism』の収録曲別お気に入り度

各収録曲のお気に入り度はこんな感じです。

#曲名お気に入り度
1心臓★★☆☆☆2
2解凍実験★★★★★5
3feminism★★★★★5
4眠れない日に見る時計★★★★☆4
5Unlearned Man★★★★☆4
6LOVE SONG★★★★☆4
7白と黒★★★★☆4
8優しい悲劇 [album mix]★★★★★5
9情熱の影―Silhouette―★★★☆☆3
10くちづけ★★★★☆4
11Miss MOONLIGHT [album mix]★★★★☆4
12カマキリ★★★★★5
13Happy Birthday★★★☆☆3
14至上のゆりかご★★★☆☆3

#2 『解凍実験』から#3 『feminism』への流れが好きです。

※『feminism』収録曲ごとの個別楽曲レビューもしています。こちらからどうぞ。

『feminism』全体の感想

アルバムごとにカラーの異なる音楽性を見せる『黒夢』ですが、本作『feminism』はポップ路線と評されることの多いアルバムとなっています。

確かに、アルバム『feminism』以前の『黒夢』が得意としていたハードなオラオラ路線の楽曲は#2 『解凍実験』や#12 『カマキリ』程度で、残りはシングルにもなった#8 『優しい悲劇』や#11 『Miss MOONLIGHT』を筆頭に、割と聴きやすい楽曲が多くを占めている印象です。

ただ、私個人の感想としては、ポップという言葉より“感傷的”という表現の方がよりこのアルバムを端的に説明している気がします。

なんというか、本作『feminism』を聴いていて、傷つきやすい心情を歌った楽曲が多いなと感じたんですよね。悲しみのあまり絶叫して暴れまわるというより、些細なことに傷ついてメソメソする感じ。

そして、この”感傷的”な心情を、男性目線のシニカルな表現に置き換えれば“女々しい”という言葉になるのかなと思います。

アルバムに付けられた『feminism』というタイトルも、もしかすると多くの収録曲で感じられる”女々さ”から派生したワードなんじゃないかなと思う次第です。

Amazonで試聴できます。

『feminism』収録曲の個別楽曲レビューリンク

※『黒夢』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/黒夢

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。