ボーカルとベースの二人組という珍しい組み合わせのバンド、『黒夢』。
1994年のメジャーデビュー後、順調にセールスを伸ばしていた中1999年に無期限の活動停止を発表。そしてその約10年後の2010年、活動が再開され現在に至ります。
ちなみに、1994年は『黒夢』の他に『GLAY』や『L’Arc〜en〜Ciel』がメジャーデビューを果たした年でもあります。
今回は、『黒夢』の楽曲、『解凍実験』のレビューです。
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『解凍実験』の全体概要
基本情報
アーティスト | 黒夢 |
曲名 | 解凍実験 |
演奏時間 | 2:58 |
作詞 | 清春 |
作曲 | 人時 |
編曲 | 黒夢 & 佐久間正英 |
アルバム『feminism』収録曲の中では本作『解凍実験』が最も演奏時間の短い楽曲になります(インスト(?)の『心臓』を除く)。
『解凍実験』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
feminism | 2 |
EMI 1994〜1998 BEST OR WORST 【HARD DISK】 | 4 |
アルバム『feminism』の2曲目に収録。
※『解凍実験』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
おどろおどろしいサウンドがグロテスクな雰囲気を醸し出す1曲、『解凍実験』。
ねっとりと地を這うように落ち着いたパートと、ブチ切れたように縦を合わるキメパートの繰り返しがシンプルながらもクセになります。『解凍実験』という曲名も相まって、マッドサイエンティスト的な世界観を感じずにはいられません。
本作『解凍実験』、ベストアルバム『EMI 1994〜1998 BEST OR WORST』にも収録されていますが、やはりオリジナルアルバム『feminism』の文脈で聴きたい楽曲です。
本作『解凍実験』はアルバム『feminism』の2曲目に収録されていますが、1曲目の『心臓』とともにアルバム全体の前フリという構成になっているんですね。
『feminism』以前の『黒夢』を思わせるグロテスクな雰囲気の本作『解凍実験』をアルバム冒頭に配置し、『解凍実験』を経て「心臓」を「解凍」することで、新しい『黒夢』を予感させる3曲目の『feminism』(アルバムと同名の楽曲)につなげるという流れ。
この流れを踏まえると、本作『解凍実験』は過去の『黒夢』らしい曲でありながら、過去の『黒夢』を否定するような立ち位置の楽曲と言えます。
そんなストーリーを感じるためにも、やはりこの楽曲はアルバム『feminism』で聴きたい1曲です。
あと、シンプルに#2 『解凍実験』→#3 『feminism』の流れがかっこいい!
『解凍実験』で暴力的な方向にテンションを上げた後、颯爽と登場するキャッチーな次曲『feminism』のギャップにハートは鷲掴みです 笑。
個人的にはこの”#2 『解凍実験』→#3 『feminism』の流れ”がアルバム『feminism』の1番の聴きどころだと思っています。
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『解凍実験』収録アルバムレビューリンク
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