宗教的なカリスマ性と中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。
このバンドが活躍していた90年代後半から00年代前半頃はまだ”中二病”という言葉が一般的ではありませんでしたが、今の基準で言えば”中二病”の定義にぴったり当てはまるバンドではないでしょうか。
そもそもヴィジュアル系というジャンルそのものが中二病患者にぶっ刺さりがちなのかもしれませんが、この『PIERROT』というバンドは中二病における幅広い症状(属性)に対応できるという点で特に多大な信者を生み出したものと思われます。
今回は、『PIERROT』の楽曲、『パウダースノウ』のレビューです。
※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT
『パウダースノウ』の全体概要
基本情報
アーティスト | PIERROT |
曲名 | パウダースノウ |
演奏時間 | 4:40 |
作詞 | キリト |
作曲 | キリト |
編曲 | PIERROT & 成田忍 |
5thシングルのカップリング曲。
『パウダースノウ』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
PRIVATE ENEMY | 8 |
DICTATORS CIRCUS -A deformed BUD- (Disc 1) | 6 |
メジャー2ndアルバム『PRIVATE ENEMY』の8曲目に収録。表記はありませんがこちらにはアルバムバージョンで収録されています。
※『パウダースノウ』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
シングル収録版とアルバム収録版で曲調が全く異なる作品『パウダースノウ』。
シングル版は『PIERROT』らしい音作りのミディアムテンポな曲調です。クリーン寄りのアルペジオのトーンが雪の降り積もる冬の風景を見せてくれます。いわゆるヴィジュアル系っぽいサウンドが好きであれば、すんなり馴染めるタイプの楽曲ではないでしょうか。
一方、アルバムバージョンの方はシングル版に比べると大人しめのアレンジ。クリーントーンではなくアコースティックギターが使われていたり、リズム隊の手数も控えめになっています。
こちらの方がより身に染みる寒さを感じますね。降り積もる風景というより、すでに降り積もった雪にうずもれているような絵が思い浮かびます。
演奏時間もシングル版に比べると2分ほど伸びており、本作『パウダースノウ』がアルバム『PRIVATE ENEMY』収録曲の中で最も演奏時間の長い楽曲となっています。
1曲だけつまみ食いする形で聴くならシングル版の『パウダースノウ』の方が好きですが、アルバム『PRIVATE ENEMY』を通して聴くとなると、アルバムバージョンの方が雰囲気はあっているのでしょう。
シングル版、アルバム版、それぞれの『パウダースノウ』の棲み分けは、私の中ではこんな感じです。
『パウダースノウ』収録アルバムレビューリンク
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