個別楽曲レビュー

【個別楽曲レビュー】LUNA SEA/ROSIER

投稿日:2018年3月10日 更新日:

2000年に終幕をし、長らく伝説のバンドとなっていましたが、2010年に活動を再開した『LUNA SEA』。

ヴィジュアル系というジャンルにおけるバンドアンサンブルの方針、特に、ツインギターの絡み方を打ち出したのは、このバンドではないでしょうか。『X JAPAN』と並び、後輩バンドへ大きな影響を与えたヴィジュアル系バンドの大御所です。

今回は、『LUNA SEA』の楽曲、『ROSIER』のレビューです。

※『LUNA SEA』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/LUNA SEA

rose

『ROSIER』の全体概要

基本情報

アーティストLUNA SEA
曲名ROSIER
演奏時間5:15
作詞LUNA SEA
作曲LUNA SEA
編曲LUNA SEA

3rdシングル。

“バラ色の”という意味を持つ形容詞”rosy”という単語がありますが、その比較級が”rosier”。

『ROSIER』収録アルバム

アルバム名トラック#
MOTHER2
SINGLES (Disc 1)3
PERIOD 〜THE BEST SELECTION〜6
LUNA SEA COMPLETE BEST (Disc 1)3
LUNA SEA 25th Anniversary Ultimate Best -THE ONE- (DISC 2)3

オリジナルアルバム『MOTHER』の2曲目に収録。

シングルバージョンはフェードアウトして終わりますが、『MOTHER』収録のアルバムバージョンではフェードアウト無しで最後まで演奏されます。『SINGLES』を除くベストアルバムにはこちらのアルバムバージョンが収録されています。

※『ROSIER』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。

レビュー

『LUNA SEA』を代表する1曲と言うより、最早“ヴィジュアル系”というジャンルを代表する1曲と言っても過言ではない楽曲『ROSIER』。

…ええ、もちろん、異論は認めます。

元祖という観点で見れば、『X JAPAN』の『紅』こそがヴィジュアル系の代表曲と言えるでしょうし、お茶の間へのインパクトという観点であれば、『SHAZNA』の『Melty Love』や『PENICILLIN』の『ロマンス』に軍配が上がるかもしれません。

しかし、総合的に見たとき、ヴィジュアル系というジャンルを構成する“ヤンキー的なノリ”“文科系的なノリ“の相容れなそうな二つの要素をうまく融合させて昇華させたのは、本作『ROSIER』が一つの到達点だと思うんです。

オラオラしているんだけど、それだけじゃない、どこか弱さも感じる、そんな世界観。

それから何と言っても、この『ROSIER』のリズムパターンがある種ヴィジュアル系的楽曲のお手本になっていると思われます。一つ前の小節に食い込む、前のめりなリズムパターンです。

かっこよく言えば、”小節間でシンコペーションしている”って表現になりますかね。

これを使っているヴィジュアル系的な楽曲は実に多い、そう感じます。

何はともあれ、結局『ROSIER』は単純にかっこいい楽曲で、それ故に後輩バンドに多大な影響を与えたってことなのでしょう。

前のめりながらもカチッとしたリズムの上で、縦横無尽にかつナルシスティックに動き回るSUGIZOのギターが個人的なツボです。

自由に振る舞うギターの押し引きの加減が絶妙で、『ROSIER』に影響を受けた後輩バンドもこれはなかなか真似できなかったんじゃないかなと思います。

Amazonで試聴できます。

『ROSIER』収録アルバムレビューリンク

※『LUNA SEA』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/LUNA SEA

-個別楽曲レビュー
-, , ,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

【個別楽曲レビュー】GLAY/HIT THE WORLD CHART!

90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。 シングル、アルバムともにミリオンヒットを連発し、商業的な成功という意味においては、『GLAY』のデビューをプロデュー …

【個別楽曲レビュー】GLAY/WET DREAM

90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。 ヒットソングだけを取り出してみれば、確かに耳馴染みの良い王道J-POPな楽曲で溢れていますが、ひとたび『GLAY』の …

【個別楽曲レビュー】チャットモンチー/ここだけの話

キラキラしたかわいい女の子ではなく(失礼)、もっと素の女の子をシンプルなバンドサウンドで表現してきた『チャットモンチー』! 気づけば、数多く存在する部活動的雰囲気を持った現代ガールズバンドの元祖とも言 …

【個別楽曲レビュー】PIERROT/ATENA

宗教的なカリスマ性と中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。 このバンドが活躍していた90年代後半から00年代前半頃はまだ”中二病”という言 …

【個別楽曲レビュー】hide/ERASE

伝説のミュージシャン…その言葉が最も似合う日本人は、やはり『hide』ではないでしょうか。 カリスマバンド『X JAPAN』のギタリストというポジション、トレードマークの赤髪、ズバ抜けたセンス、そして …


執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。