伝説のミュージシャン…その言葉が最も似合う日本人は、やはり『hide』ではないでしょうか。
カリスマバンド『X JAPAN』のギタリストというポジション、トレードマークの赤髪、ズバ抜けたセンス、そして若くして迎えてしまった死…。
『hide』を聴いたことがある人なら、おそらく誰しも思ったんじゃないでしょうか、”今も生きてたら、どんなことして楽しませてくれてたんだろう”って。
今回は、個別楽曲『A STORY』のレビューです。
※『hide』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/hide
『A STORY』の全体概要
基本情報
アーティスト | hide |
曲名 | A STORY |
演奏時間 | 3:13 |
作詞 | hide |
作曲 | hide |
編曲 | hide |
『A STORY』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
HIDE YOUR FACE | 8 |
オリジナルアルバム『HIDE YOUR FACE』の8曲目に収録。
※『A STORY』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
アルバム『HIDE YOUR FACE』収録曲の中ではかなり異質な聴き心地のある作品、『A STORY』。
まず耳に飛び込んで来るのがアコースティックギターによる爽やかなアルペジオ。セラピーミュージックのような毒気のないイントロが展開されるのですが、それが『hide』のイメージとかけ離れていて意表を突かれます 笑。
どこかのタイミングで曲調がガラッと変わり、毒々しい展開になるのかなと思いきや、サビで大きく盛り上がるわけでもなく人畜無害な雰囲気のまま楽曲は終わりを迎えます。
曲調がフワッとしているせいでしょうか、それに合わせるかのように本作『A STORY』は歌詞の方もフワッとしています。
一言でいえば、“抽象的な歌詞”。文字通り“詞”という感じの歌詞です。「時計」と「夢」をキーワードにした(と思われる)抽象的な世界が展開されます。
本来、『hide』の楽曲って具体的なシーンを切り取って歌うものが多い印象があるんですよね。代表作『ピンクスパイダー』なんかはまさその一つ。”スパイダー”を主人公に据えた具体的な物語調の歌詞になっています。
そういう意味では、抽象的な世界を歌う本作『A STORY』は、やはり異質な感じがします。
本作『A STORY』、曲調も歌詞の内容もまるで『hide』の楽曲ではないような聴き心地がする不思議な仕上がりになっています。
好みの分かれる楽曲だとは思いますが、アルバム『HIDE YOUR FACE』の多様性を広げるうえで本作『A STORY』が大きな役目を担っているのは間違いないと思います。
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『A STORY』収録アルバムレビューリンク
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