2000年代後半、一部の世間をざわつかせた(?)不思議系おしゃれバンド『相対性理論』!
実験的な言葉選びとアレンジが非常に個性的です。
メンバーの中ではボーカルの「やくしまるえつこ」がソロでも曲を出したりと、割と有名なんじゃないでしょうか。
今回は、『ハイファイ新書』の6曲目『学級崩壊』のレビューです。
※『相対性理論』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/相対性理論
『学級崩壊』の全体概要
基本情報
アーティスト | 相対性理論 |
曲名 | 品川ナンバー |
演奏時間 | 3:00 |
作詞 | 真部脩一 |
作曲 | 真部脩一 |
編曲 | ? |
『学級崩壊』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
ハイファイ新書 | 6 |
『ハイファイ新書』の6曲目に収録されています。
※『品川ナンバー』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『学級崩壊』、過激な曲名ですよね。
字面の情報だけだったら、”手数の多いハイスピードなドラムに乗せて、四六時中シャウト…”なんて楽曲を想像してしまいます。左記イメージは『Dir en grey』辺りのV系バンドです。まぁ、『Dir en grey』は『学級崩壊』なんて曲名の楽曲は作らないでしょうけど 笑。
一方、当バンド『相対性理論』の『学級崩壊』は上記イメージとは逆方向の楽曲に仕上がっています。いつも通りの不思議系おしゃれ風です。
…“不思議でおしゃれな学級崩壊”ってカオスもいいところですよね。
でも、それが『相対性理論』の持ち味なんです!
おそらく作詞者の方、『学級崩壊』っていう言葉の響きが気に入ったんでしょうね。ひらがなにすれば”が・っ・き・ゅ・う・ほ・う・か・い”と、9文字の言葉ですが、音にすれば”がっ・きゅう・ほう・かい”と4音で表現できます。
実際、楽曲中でも『学級崩壊』と歌うところは4音だけ使って、リズミカルな音の乗せ方をしています。
ちなみに、”がっ・きゅう・ほう・かい”の”ほう”ってところ、一瞬ですが、やくしまるえつこの歌い方がなかなか色っぽいです。
歌詞全体も、『学級崩壊』に似たリズムの言葉を使って構成されています。「恋愛感情」とか「実況中継」とか。
本作は『学級崩壊』という”集団教育が機能しない事象”を歌った楽曲というより、『学級崩壊』を筆頭として言葉のリズムを楽しむ楽曲って感じですね。前作『シフォン主義』によくある楽曲のパターンと言えそうです。
本作『学級崩壊』もそうですけど、リズムに軸足を置いた言葉遊びのセンスはさすがといったところです。
こういう楽曲、割とNHKのみんなのうたと相性がよさそうなので、いつかNHKで『相対性理論』の楽曲が聴けるかも…なんて思ったり。
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