2016年、申年に復活を遂げた『THE YELLOW MONKEY』!!
シングルのリリースはあったものの、2018年7月現在、未だに復活後のオリジナルアルバムが発表されていません(*)。過去の名盤たちを超える作品を作るために時間をかけているものと信じて待っていたいですね。
(*)追記:『9999』が2019/4/17に発売されました!
今回は、アルバム『PUNCH DRUNKARD』の5曲目、『見して 見して』レビューです。
※『THE YELLOW MONKEY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/THE YELLOW MONKEY
『見して 見して』の全体概要
基本情報
アーティスト | THE YELLOW MONKEY |
曲名 | 見して 見して |
演奏時間 | 5:11 |
作詞 | 吉井和哉 |
作曲 | 吉井和哉 |
編曲 | THE YELLOW MONKEY |
『見して 見して』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
PUNCH DRUNKARD | 5 |
オリジナルアルバム『PUNCH DRUNKARD』の5曲目に収録。
※『見して 見して』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
太郎と花子のお話を綴った作品、『見して 見して』。
とはいっても、1曲を通して全て太郎視点で語られています。花子に下心丸出しの太郎。曲名の『見して 見して』とは太郎から花子に対して向けられた言葉というわけですね。
そんな欲望にまみれた太郎に対し、花子がどう思っているのか曲中で一言も語られません。きっと太郎にとって花子の気持ちなんてどうでもいいんでしょうね。自らの欲望さえ満たされれば後はどうでもいいと。花子視点を一切省くことでそういう太郎の動物的衝動を描いているのでしょう…。
ところで、「見して」という表現、これはおそらく方言ですよね?西日本の方言かな。共通語で言えば、”見せて”となるところでしょう。
ただ、この「見して」というワードの選択が素晴らしいなと思うのです。
本作『見して 見して』はサビが非常にシンプルで、曲名の『見して 見して』をほぼ連呼しているだけです。そして本作のサビのメロディーとその言葉のノリを考えると、間違いなく”見せて”より「見して」の方がキレイです。試しに『見して 見して』のサビのメロディーに乗せて”見せてー見せてー”と歌ってみると、かなり歌い辛くて言葉のノリが悪いことを実感できると思います。
作詞者の吉井和哉は東京生まれ静岡育ちの方ですので、普段使う共通語の”見せて”ではなく「見して」をあえて選んでいるはずです(方言に詳しいわけではないので、静岡方言でも「見して」を使うのであればごめんなさい)。
こういうちょっとしたワードチョイスに吉井和哉のセンスが光りますね。
Amazonで試聴できます。
『見して 見して』収録アルバムレビューリンク
※『THE YELLOW MONKEY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/THE YELLOW MONKEY