90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。
デビューから20年以上経つベテランバンドですが、長寿バンドに付きものの”メンバー間の確執”とは無縁なところも、もはや『GLAY』の個性と言えそうです。”平和なロックバンド”というある意味矛盾したフレーズですら納得して飲み込んでしまえる、そんな懐の深さを『GLAY』には感じますよね。
今回は、『GLAY』の個別楽曲、『サバイバル』のレビューです。
※『GLAY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GLAY
『サバイバル』の全体概要
基本情報
アーティスト | GLAY |
曲名 | サバイバル |
演奏時間 | 4:34 |
作詞 | TAKURO |
作曲 | TAKURO |
編曲 | GLAY& 佐久間正英 |
ビデオシングルとしてリリースされた作品。
『サバイバル』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
HEAVY GAUGE | 3 |
DRIVE-GLAY complete BEST (DISC 2) | 6 |
THE GREAT VACATION VOL.2 〜SUPER BEST OF GLAY〜 (Disc 2) | 7 |
REVIEW II -BEST OF GLAY- (TAKURO盤) | 13 |
オリジナルアルバム『HEAVY GAUGE』の3曲目にアルバムバージョンとして収録。こちらはカタカナの『サバイバル』ではなく『SURVIVAL』という英語表記となっています。
なお、ビデオシングルバージョンの音源は後のベストアルバム『DRIVE-GLAY complete BEST』にて初めてCD化されました。
※『サバイバル』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『GLAY』というバンドと言えば?…その答えにはいろいろ思い浮かびますよね。
函館出身の4人組ロックバンド、90年代後半のベストアルバムブームの火付け役、1999年のレコード大賞受賞等々。そんな”『GLAY』と言えば?”という答えの中でも共通で”ああ!”となるのは、やはり幕張で行われた20万人ライブではないでしょうか。
日本の音楽史上最大の動員数である20万人という数字が有名なこのライブ、正式には”GLAY EXPO ’99 SURVIVAL“と言います。
そう、『GLAY』の代名詞と言っても過言ではないあの有名な20万人ライブは、本楽曲『サバイバル』の曲名を冠したライブなのです。
このことからも、本作『サバイバル』が『GLAY』の歴史の中で重要な位置づけである楽曲だということが伝わってくるのではないでしょうか。
そんな『サバイバル』という楽曲、当時の『GLAY』のシングルとしては珍しく、”時代”をキーワードにした作品になっています。
当時の『GLAY』のシングル作品、例えば大ヒットした『HOWEVER』にしても『Winter,again』にしても、J-POPらしくと言いますか、やはり一人称の恋愛をテーマにしていましたからね。
当時の『GLAY』側の意識として、”ここまで音楽チャートを賑わせておきながら、時代を変えるような曲は出せていない”という気持ちがあったのかもしれません。
そのため、”時代”をテーマにした本作『サバイバル』という作品が生まれ、歴史に残ること間違いなしのあの20万人ライブに『サバイバル』という名前を冠したと。
私個人はそう考察しています。
90年代後半の日本の音楽界の先頭を走っていたことに疑いのないバンドである『GLAY』。
そんな彼らの視点で見た”時代”というやつを今一度聴いてみてはいかがでしょうか。
『サバイバル』収録アルバムレビューリンク
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