2013年、惜しまれながらも解散した『GARNET CROW』。
女性のボーカルとキーボード、男性のギターとキーボードという4人構成で活動していました。
丁寧に作りこまれたポップソングが『GARNET CROW』の魅力です。世間的には地味なイメージを持たれてそうですが、楽曲はとても味わい深くて、飽きずに長くお付き合いできますよ。
今回は、アルバム『SPARKLE 〜筋書き通りのスカイブルー〜』の10曲目、『Holy ground』のレビューです。
※『GARNET CROW』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GARNET CROW
『Holy ground』の全体概要
基本情報
アーティスト | GARNET CROW |
曲名 | Holy ground |
演奏時間 | 4:40 |
作詞 | AZUKI七 |
作曲 | 中村由利 |
編曲 | 古井弘人 |
『Holy ground』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
SPARKLE 〜筋書き通りのスカイブルー〜 | 10 |
Best (Disc 1) | 14 |
GARNET CROW REQUEST BEST (DISC 2) | 15 |
オリジナルアルバム『SPARKLE 〜筋書き通りのスカイブルー〜』の10曲目に収録。アルバムメイン部分の最終トラックです。
いわゆるアルバム曲ながら、様々なベストアルバムに収録されています。
※『Holy ground』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
生きる意味を失いながら、惰性で生きる日々を描いた1曲、『Holy ground』。生死に絡んだテーマで、非常に『GARNET CROW』らしいです。
生きることへの意味が見いだせないない様子が曲の隅々から伝わってきます。そして、諦めの結果なのか、「聖地」、つまり『Holy ground』へ辿り着くことを望むようになっていきます。
ともすると、「聖地」=”天国”のように解釈し、死へ向かっていく歌かと思いがちですが、どうやら「聖地」は死後の世界を指しているのではないようです。もちろん、「聖地」本来の意味である、宗教的に特別な意味を持つ具体的な場所でもなくて。
曲中に登場する「聖地」は、生きているからこそ辿り着ける”一種の諦め方”のように私は受け止めました。”境地”という言葉で言い換えることができるかもしれません。
生きることへの意味が見いだせないからと、安易に”死”で解決しようとしない内容がいいですね。
家庭でATM扱いされている旦那さん、子育てワンオペで疲れ果てている奥さん等、生きる意味をふと見失ってしまうことってそんなに特別なことではないと思います。そうなったとき、もしかしたら『Holy ground』が次のステップを教えてくれるかもしれません。
…「聖地」に辿り着くことが最良の答えでないとしても、一人で抱え込んでしまうよりはマシだと思います。
『Holy ground』収録アルバムレビューリンク
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