90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。
シングル、アルバムともにミリオンヒットを連発し、商業的な成功という意味においては、『GLAY』のデビューをプロデュースしたあのYOSHIKI率いる『X JAPAN』を超えたと言っても過言ではないでしょう。(もちろん、CDがたくさん売れた方が偉いとか、そういった話をつもりはないです。あくまで数字的な観点で。)
今回は、『GLAY』の楽曲、『Fairy Story』のレビューです。
※『GLAY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GLAY
『Fairy Story』の全体概要
基本情報
アーティスト | GLAY |
曲名 | Fairy Story |
演奏時間 | 4:06 |
作詞 | TAKURO |
作曲 | TAKURO |
編曲 | GLAY& 佐久間正英 |
『Fairy Story』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
BELOVED | 5 |
オリジナルアルバム『BELOVED』の5曲目に収録。
※『Fairy Story』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
曲名の『Fairy Story』とは、“おとぎ話”という意味。
もちろん、おとぎ話そのものを本作で歌っているわけでは無く、”おとぎ話だと思うくらい信じられない出来事”というのが歌の内容かと思われます。ちょっと大人な”おとぎ話”ですね。
TERUの歌い方も、どことなくセクシー。
アルバムの5曲目という印象に残りづらい中盤の配置であり、後のベストアルバムにも収録されることのなかった楽曲。
いわゆるアルバムの曲という立ち位置で、サラッと聴き流されるのがこの曲の役目なのかもしれません。
ただ、それでもしっかり作ってあるんですよね、本作『Fairy Story』。
メロディーの出し惜しみが無いというか、TAKUROの曲作りに対する妥協の無さというか。やっぱり、一度聴けば覚えるほどポップでキャッチーなメロディーをふんだんに使ってあるんです。
そういう意味では、本作『Fairy Story』がアルバム『BELOVED』に与えている影響って、印象以上に大きいと思っています。
アルバム『BELOVED』の中で一番影の薄い楽曲って、おそらくこの『Fairy Story』なんだと思います。上記の通り、ベストアルバムへの収録もなく、もちろんシングルカットもされていませんし。
表現の仕方は悪いですけど、そんなアルバム最低ラインの楽曲でさえこの出来栄えなのです。
何が言いたいかというと、アルバム『BELOVED』の完成度を文字通り底上げしているのは、本作『Fairy Story』の貢献が大きいんじゃないかなと。そう思う次第であります。
『Fairy Story』収録アルバムレビューリンク
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