90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。
耳馴染みの良いポップなメロディーと奇を衒わない素直な言葉で、J-POPの王道ともいえる音楽を世に繰り出し、人々を魅了してきました。
一方、類まれなる商業的な成功を収めたがために成功者ゆえの苦悩を歌った楽曲も存在します。こういった、少し影のある姿を時折見せてくれるのも、『GLAY』の魅力の一つですよね。
今回は、『GLAY』の個別楽曲『FRIEDCHICKEN & BEER』のレビューです。
※『GLAY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GLAY
目次
『FRIEDCHICKEN & BEER』の全体概要
基本情報
アーティスト | GLAY |
曲名 | FRIEDCHICKEN & BEER |
演奏時間 | 4:37 |
作詞 | TAKURO |
作曲 | TAKURO |
編曲 | GLAY& 佐久間正英 |
『FRIEDCHICKEN & BEER』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
pure soul | 9 |
オリジナルアルバム『pure soul』の9曲目に収録。
※『FRIEDCHICKEN & BEER』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
アルバム『pure soul』の中で最も遊び心に満ち溢れた1曲、『FRIEDCHICKEN & BEER』。“フライドチキンとビール”という曲名からも、それが伺えるかと思います…。
…いや、遊び心といえば聞こえが良すぎますかね。。。
言葉を選ばずに言えば、ブッ飛んだ1曲という表現の方が本作『FRIEDCHICKEN & BEER』にフィットするでしょうか。
ブッ飛んだ1曲と言ってもいろいろな種類がありますよね。
例えば、楽曲がハイスピード過ぎて演奏が人間技じゃないとか。こんな楽譜、ギタリストの腕とドラマーの足が壊れるぞ、と。そういうのもブッ飛んだ1曲の一つでしょう。
しかし、本作『FRIEDCHICKEN & BEER』のブッ飛び方は、実はそっち方向ではありません。
私の貧相な音楽ボキャブラリーの中で例えて申し訳ないのですが、『FRIEDCHICKEN & BEER』のブッ飛び方は、サイケデリック期の『The Beatles』のそれに近いモノを感じるのです。
例えば…『I Am The Walrus』。
直訳すれば「僕はセイウチ」という曲名。このナンセンスなブッ飛び方をした曲名も、『FRIEDCHICKEN & BEER』と共通点を感じるところです。
まぁ、楽曲の内容自体はさすがに『I Am The Walrus』の方がブッ飛んでますよ。やはり世界レベルのブッ飛び方は格が違います。
ただ、こじつけが酷いかもしれませんが、『FRIEDCHICKEN & BEER』と『I Am The Walrus』の共通点は他にもあります。…それは歌詞です!
『FRIEDCHICKEN & BEER』のサビに「栗品」というワードが出てきます。意味は分かりませんが、音源を聴く限り、”くりしな”と発音しているようです。
一方で『I Am The Walrus』、こちらには「Krishna(クリシュナ)」というワードが出てくるんですね。ちなみに、”クリシュナ”とはヒンドゥー教の神様のことです。
そう、『FRIEDCHICKEN & BEER』に出てくる意味不明な「栗品(くりしな)」というワード、『I Am The Walrus』に出てくる「Krishna(クリシュナ)」のことなのではないかなと思うのです。
作詞担当のTAKUROは『The Beatles』マニアを公言していますから、それほど信憑性の低い説とは思わないのですが…。
…はい、すみません。こじつけが過ぎましたね 笑。
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『FRIEDCHICKEN & BEER』収録アルバムレビューリンク
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