ボーカルとベースの二人組という珍しい組み合わせのバンド、『黒夢』。
ヴィジュアル系にカテゴライズされるイメージがありますが、その音楽性はアルバムをリリースする度にガラッと変わっており、一つのジャンルで括ることはなかなかに難しいバンドです。
今回は、『黒夢』の楽曲、『YA-YA-YA!』のレビューです。
※『黒夢』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/黒夢
『YA-YA-YA!』の全体概要
基本情報
アーティスト | 黒夢 |
曲名 | YA-YA-YA! |
演奏時間 | 2:28 |
作詞 | 清春 |
作曲 | 清春 |
編曲 | 黒夢 |
『YA-YA-YA!』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
CORKSCREW | 10 |
メジャー7thアルバム『CORKSCREW』の10曲目に収録。
※『YA-YA-YA!』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
演奏時間が2分半にも満たない程高速なパンクナンバー『YA-YA-YA!』。
普通なら相当短い演奏時間ですが、本作『YA-YA-YA!』が収録されているアルバム『CORKSCREW』には2分半以下の楽曲が他にも2作あります(#2『FASTER BEAT』、#3『SPOON & CAFFEINE』)。
本作『YA-YA-YA!』を始め、こういった演奏時間の短い楽曲群がアルバム『CORKSCREW』の特徴ですよね。
本作『YA-YA-YA!』、演奏時間は上述の通り2分半程度なわけですが、その短い時間の中でサビが何度も繰り返されます。サビという楽曲の中で一番オイシイ部分を短時間に詰め込むという構成が、聴いていてシンプルに気持ちいいです。
しかも、単にサビを繰り返すだけでなく、テンポを遅くしたり速くしたりといった仕掛けが組み込まれており、リスナーを全く飽きさせません。
曲の最後にサビを何度も繰り返されると、さすがに”もう飛ばそうかな…”なんて思ったりしがちですが(しがちですよね?)、本作『YA-YA-YA!』に限っては、そういう退屈さとは無縁な作りになっています。
ところで、本作『YA-YA-YA!』の2番Aメロに「囚人服…」で始まるフレーズがあります。
前後の文脈から察するに、この「囚人服」というのは会社に囚われて生きているサラリーマンのユニフォームである“スーツ”のことを皮肉った表現だと言えそうです。”スーツ”を着ているつまらないオトナをバッサリ斬っているわけですね。
私がアルバム『CORKSCREW』に出会った頃はまだ学生だったので「囚人服」なんて他人事でしたが、いまではすっかり「囚人服」を着用したつまらないオトナになってしまっています…。
本作『YA-YA-YA!』を聴きながら、スーツを着て通勤していると、清春に怒られているような、なんともシュールな気持ちになります 笑。
Amazonで試聴できます。
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