宗教的なカリスマ性と中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。
このバンドが活躍していた90年代後半から00年代前半頃はまだ”中二病”という言葉が一般的ではありませんでしたが、今の基準で言えば”中二病”の定義にぴったり当てはまるバンドではないでしょうか。
そもそもヴィジュアル系というジャンルそのものが中二病患者にぶっ刺さりがちなのかもしれませんが、この『PIERROT』というバンドは中二病における幅広い症状(属性)に対応できるという点で特に多大な信者を生み出したものと思われます。
今回は、『PIERROT』の楽曲、『FOLLOWER』のレビューです。
※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT
『FOLLOWER』の全体概要
基本情報
アーティスト | PIERROT |
曲名 | FOLLOWER |
演奏時間 | 3:44 |
作詞 | キリト |
作曲 | アイジ |
編曲 | PIERROT & 西脇辰弥 |
6thシングル『AGITATOR』のカップリング曲。
『FOLLOWER』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
PRIVATE ENEMY | 10 |
DICTATORS CIRCUS -A deformed BUD- (Disc 1) | 7 |
メジャー2ndアルバム『PRIVATE ENEMY』の10曲目に収録。
※『FOLLOWER』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
6thシングル『AGITATOR』のカップリング曲が本作『FOLLOWER』。
令和の現代、”フォロワー”と言えばTwitterに関する用語として定着していますが、このシングルがリリースされた2000年頃はもちろんそんな意味はありませんでした。
ここでの『FOLLOWER』という曲名は、A面の『AGITATOR(扇動者)』と対になる楽曲という位置づけで”追随者”という感じの意味でしょうかね。煽る側の『AGITATOR』と、それに乗せられる『FOLLOWER』という関係性を感じます。
個人的にはA面の『AGITATOR』よりカップリング曲の本作『FOLLOWER』の方が好きですね。疾走感と歌詞のワードセンスがいいなって思っています。
特に、1番で歌われている“盲目的な信奉者”っぷりが素敵です。
実際のところ、宗教的なカリスマ性を持っていた『PIERROT』の場合、本作『FOLLOWER』はまさにこのバンドのファンの心情に近いものが描かれているように感じます。
この楽曲がリリースされた数年後、『PIERROT』のファンクラブ名称が”Arlequin”から“FOLLOWERS”に変更されたのも、本作『FOLLOWER』の誕生と無関係でないように思うくらいです。
『FOLLOWER』収録アルバムレビューリンク
※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT