宗教的なカリスマ性と中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。
このバンドが活躍していた90年代後半から00年代前半頃はまだ”中二病”という言葉が一般的ではありませんでしたが、今の基準で言えば”中二病”の定義にぴったり当てはまるバンドではないでしょうか。
そもそもヴィジュアル系というジャンルそのものが中二病患者にぶっ刺さりがちなのかもしれませんが、この『PIERROT』というバンドは中二病における幅広い症状(属性)に対応できるという点で特に多大な信者を生み出したものと思われます。
今回は、『PIERROT』の楽曲、『神経がワレル暑い夜』のレビューです。
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『神経がワレル暑い夜』の全体概要
基本情報
アーティスト | PIERROT |
曲名 | 神経がワレル暑い夜 |
演奏時間 | 4:13 |
作詞 | キリト |
作曲 | キリト |
編曲 | PIERROT & 西脇辰弥 |
7thシングルのA面曲。
『神経がワレル暑い夜』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
PRIVATE ENEMY | 14 |
DICTATORS CIRCUS -A variant BUD- | 7 |
HELLO COMPLETE SINGLES AND PV COLLECTION (Disc 1) | 9 |
メジャー2ndアルバム『PRIVATE ENEMY』の14曲目に収録。
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レビュー
疾走感と耳残りのいいサビのメロディーが気持ちいい1曲、『神経がワレル暑い夜』。
『神経がワレル暑い夜』という曲名だけ見ると、鬱々とした重たい楽曲を想像してしまいそうですが、サウンド面は上述の通り意外とキャッチーな仕上がりになっています。
初めてこの楽曲を聴いたとき、個人的には曲名と内容にけっこうなギャップを感じました。曲名の印象から重いヤツを喰らう覚悟をしていたので、疾走感溢れるイントロが流れ出したときは”いい意味で裏切られた!”と思ったのを覚えています。
今でもアルバム『PRIVATE ENEMY』収録のシングルの中では本作『神経がワレル暑い夜』が一番のお気に入りですね。
本作『神経がワレル暑い夜』は”疾走感が気持ちいい”と書きましたが、やはり『PIERROT』の楽曲、爽やかさとは無縁です 笑。なんというか、緊迫感のある疾走感がこの楽曲の魅力なのではと思います。
空間を塗りつぶすような迫力のある歪んだギターと、主張は少ないながらも神経質なギターアルペジオのサウンド、そして手数の多いドラムが”緊迫感のある疾走感”を作り上げているのでしょう。
王道ヴィジュアル系サウンドというやつだと思いますが、オラオラな部分も耽美的な部分も『PIERROT』流に消化されていて、素直にかっこいいです。
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