2000年代後半、一部の世間をざわつかせた(?)不思議系おしゃれバンド『相対性理論』!
実験的な言葉選びとアレンジが非常に個性的です。
最初のミニアルバム『シフォン主義』の発表から10年以上が経過した現在、当時の勢いを感じられていないというのが正直なところ。もう一度我々をざわつかせてくれる日を待っています。
今回は、『シンクロニシティーン』の7曲目『マイハートハードピンチ』のレビューです。
※『相対性理論』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/相対性理論
『マイハートハードピンチ』の全体概要
基本情報
アーティスト | 相対性理論 |
曲名 | マイハートハードピンチ |
演奏時間 | 3:09 |
作詞 | 真部脩一 |
作曲 | 真部脩一 |
編曲 | ? |
本作が世に出て10年経った2020年、フジテレビの番組”突然ですが占ってもいいですか?”にて使用されています。
『マイハートハードピンチ』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
シンクロニシティーン | 7 |
『シンクロニシティーン』の7曲目に収録されています。
※『マイハートハードピンチ』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『シフォン主義』収録の『おはようオーパーツ』のような言葉遊びを感じる1曲、『マイハートハードピンチ』。
『おはようオーパーツ』のほうは”アルファベット”の並び順をベースとした言葉遊びになっていますが、本作『マイハートハードピンチ』は“あいうえお”の並び順をベースにしています。
こういう歌詞の楽曲を聴くと、NHKのみんなのうたを思い出してしまいますね。
シュールでありナンセンスである一方で耳に残る言葉とメロディー。ここに『相対性理論』の楽曲とNHKみんなのうたとの共通点があるような気がします。
ただ、バンド『相対性理論』には”ボーカル:やくしまるえつこ”という唯一無二にして殺傷力の高い武器を有していますが。
本作『マイハートハードピンチ』の中で私のお気に入りの箇所は、Cメロの「占い師なんて~」というパートです。占いに関連する言葉と否定的な語尾を上手く組み合わせて韻を踏んでいます。
韻を踏むというだけでも意外と難しい作詞のテクニックだと思うのですが、“占いに関連する言葉”と“否定的な語尾”というさらに二つの制約を設けて数々のフレーズを作り出しているところに天才的なセンスを感じます。
この「占い師なんて~」というCメロにて、是非、本作『マイハートハードピンチ』の作詞を担当した真部脩一の才能に触れてみてください。
さらっと聴き流してしまうにはあまりにももったいない輝きが隠れていますよ。
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