“バンド”でも”アイドル”でもない“バンドル”という新しいジャンルで活動を始めた4人組グループ『ZONE』。
途中で本当に楽器を演奏し始めたため、いわゆる”ガールズバンド”になっていったわけですが、デビュー当時の”楽器を演奏するフリをして踊る”というバンドルスタイルは後年『ゴールデンボンバー』が開拓したエアーバンドの元祖だったのでは…と、今になって思います。
今回は、『ZONE』の楽曲、『世界のほんの片隅から』のレビューです。
※『ZONE』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/ZONE

『世界のほんの片隅から』の全体概要
基本情報
アーティスト | ZONE |
曲名 | 世界のほんの片隅から |
演奏時間 | 4:16 |
作詞 | 一色そらん |
作曲 | KAIDO |
編曲 | KAIDO & JIN NAKAMURA |
4thシングル。
『世界のほんの片隅から』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
Z | 4 |
E 〜Complete A side Singles〜 (Disc 1) | 4 |
1stオリジナルアルバム『Z』の4曲目に収録。
※『世界のほんの片隅から』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
バンドルというコンセプトのもと、楽器を持って演奏するフリをしながら踊っていた『ZONE』ですが、本作『世界のほんの片隅から』では楽器を持たずにダンスをするという普通のアイドル路線に寄った形をとっています。
確かに過去のシングル作品とは違いバンドサウンドは鳴りをひそめたダンス系の楽曲になっています。ピコピコ系の電子音もふんだんに入っていますし。
ただ、大ヒットした前作の『secret base 〜君がくれたもの〜』のイメージが強すぎて、ダンス系の本作『世界のほんの片隅から』は正直なところ“『ZONE』に求めているのはコレジャナイ”感があります。
ヒット作にとらわれずに新しいことへチャレンジする心意気は大歓迎なんですけどね…。
残念ながら、世間は”いい意味での裏切り”と受け取らなかったようです。商業的も約74万枚を売り上げた前作『secret base 〜君がくれたもの〜』からガクッと落として約12枚という結果に。
あとは、楽曲のパワーですかね。
本作『世界のほんの片隅から』、シンプルにサビのインパクトが薄いです。”どこがサビ?”って思っているうちに楽曲が終わってしまいます…。
サビが分かりにくい楽曲って、それはそれでおしゃれだったりするので、この手の楽曲を全否定するつもりは毛頭ありません。
ただ、リスナーが『ZONE』に求めているものって何だろうと考えると、J-POP的なわかりやすいサビのある楽曲だと思うのです。
そういう点からも、やはり本作『世界のほんの片隅から』は“コレジャナイ”という結論に…。
この世間の反応に製作側も気づいたのか、次作以降、ヒット作『secret base 〜君がくれたもの〜』の作詞・作曲を担当した町田紀彦氏を楽曲制作のレギュラーとして起用するようになります。
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『世界のほんの片隅から』収録アルバムレビューリンク
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