“バンド”でも”アイドル”でもない“バンドル”という新しいジャンルで活動を始めた4人組グループ『ZONE』。
途中で本当に楽器を演奏し始めたため、いわゆる”ガールズバンド”になっていったわけですが、デビュー当時の”楽器を演奏するフリをして踊る”というバンドルスタイルは後年『ゴールデンボンバー』が開拓したエアーバンドの元祖だったのでは…と、今になって思います。
今回は、『ZONE』の楽曲、『secret base 〜君がくれたもの〜』のレビューです。
※『ZONE』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/ZONE
目次
『secret base 〜君がくれたもの〜』の全体概要
基本情報
アーティスト | ZONE |
曲名 | secret base 〜君がくれたもの〜 |
演奏時間 | 4:55 |
作詞 | 町田紀彦 |
作曲 | 町田紀彦 |
編曲 | 虎じろう |
3rdシングル。
『ZONE』最大のヒット曲で、売上枚数は約74万枚。
『secret base 〜君がくれたもの〜』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
Z | 6 |
N | 13 |
E 〜Complete A side Singles〜 (Disc 1) | 3 |
1stオリジナルアルバム『Z』の6曲目にアルバムバージョンで収録。3rdオリジナルアルバム『N』には13曲目にライブバージョンが収録されています。
そのため、シングルバージョンが収録されているのはベストアルバム『E 〜Complete A side Singles〜』のみ。
※『secret base 〜君がくれたもの〜』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
圧倒的な知名度を誇る『ZONE』の代名詞的楽曲、『secret base 〜君がくれたもの〜』。
数多くのカバーが存在することからも、本作が名曲であることは十分に世間へ浸透しているものと考えてよさそうです。なので、私のような分際でこの楽曲の良さを改めて書き連ねることに何の価値があるのか…と思いますが、私なりに心に響いた部分を取り出して書いてみます。
本作『secret base 〜君がくれたもの〜』で胸を打つ要素は、“少年のスケール”で語られる「10年後」という言葉にあると思っています。ただの「10年後」ではなく、”少年のスケール”というのが肝です。
私のようなアラサーにもなってしまうと、「10年後」というものは大した長さではなくなってしまいます。いや、もちろん長い時間であるのは間違いないですが、決して想像できないほど遠い将来ではない、そんな感覚が「10年後」という長さ。
一方で、小学生くらいの頃を振り返ってみると、当時の「10年後」というのは絶望的な程と多い将来のことだった気がします。どこでどんなふうに誰と生きているのか全然想像もつかない、”別次元”と同義な言葉。
つまるところ、本作で語られている”「10年後」の再会”とは、少年のスケールで測ると“果たしようのない約束”を指していると考えられるのではないでしょうか。
楽曲中でズバリ”果たしようのない約束”ですとは語っていませんが、誰もが心の中にある少年のスケールを使って”「10年後」の再会”を測ることで無意識に”これは果たしようのない約束じゃないか”と気づき、切なくなると…。
そんな名曲『secret base 〜君がくれたもの〜』について、最後に一言だけ。
Aメロの歌メロ、『安室奈美恵』の『SWEET 19 BLUES』のAメロのメロディーそのものですよね 笑。
『secret base 〜君がくれたもの〜』も『SWEET 19 BLUES』も、どちらも有名な曲ですので、機会があったら聴き比べてみてください。
『secret base 〜君がくれたもの〜』収録アルバムレビューリンク
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