90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。
ヒットソングだけを取り出してみれば、確かに耳馴染みの良い王道J-POPな楽曲で溢れていますが、ひとたび『GLAY』の世界へ足を踏み入れると、そこには成功者ゆえの苦悩に満ちた孤独の世界を垣間見ることができます。
そこは我々凡人にとっては到底辿り着ける境地ではありませんが、その途方に暮れるほどの景色を、TAKUROの紡ぐ言葉とメロディーによって私たちもほんの少しだけ追体験できるような気がします。
今回は、『GLAY』の楽曲、『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』のレビューです。
※『GLAY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GLAY
目次
『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』の全体概要
基本情報
アーティスト | GLAY |
曲名 | 嫉妬 (KURID/PHANTOM mix) |
演奏時間 | 3:36 |
作詞 | TAKURO |
作曲 | TAKURO |
編曲 | GLAY & 佐久間正英 |
“KURID/PHANTOM mix”と括弧書きが付いていますが、既出曲のミックス違いではありません。世に出ている『GLAY』の「嫉妬」という楽曲は本作のみです。
『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
ONE LOVE | 3 |
オリジナルアルバム『ONE LOVE』の3曲目に収録。
※『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『口唇』、『誘惑』に続く『GLAY』の漢字二文字楽曲、『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』。
二人の兄と同様、本作『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』もハイスピードでロックな楽曲になっています。
サビで転調するところや、デジタル色の強い音が採用されているところも、二人の兄と共通するところですね。
本作『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』のかっこよさは、なんと言ってもオープニングから聴こえる右チャンネルのディレイがかかったギターではないでしょうか。「嫉妬」という言葉から連想されるスリリングな世界観、そして、クールを装いながらも、ふつふつと湧き上がる怒りにも似た感情を見事に表現している演奏だと思います。
そして、感情の抑えが限界を迎えたかのように爆発展開されるサビ!
思い切って1音上へ転調するのも、こういった感情の爆発を表現する手法の一つなのでしょう。”これを待っていたんです!”と言いたくなるほど、気持ちいい展開ですね。クセになります。
本作『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』、『口唇』や『誘惑』とは違いシングルにはなりませんでしたが、それらに引けを取らない魅力を持つ楽曲だと思います。
こんなにかっこいい曲なのにベストアルバム未収録ですので、本作『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』が唯一収録されているアルバム『ONE LOVE』はそれだけでも手にする価値は高いです。
Amazonで試聴できます。
『嫉妬 (KURID/PHANTOM mix)』収録アルバムレビューリンク
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