90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。
ヒットソングだけを取り出してみれば、確かに耳馴染みの良い王道J-POPな楽曲で溢れていますが、ひとたび『GLAY』の世界へ足を踏み入れると、そこには成功者ゆえの苦悩に満ちた孤独の世界を垣間見ることができます。
そこは我々凡人にとっては到底辿り着ける境地ではありませんが、その途方に暮れるほどの景色を、TAKUROの紡ぐ言葉とメロディーによって私たちもほんの少しだけ追体験できるような気がします。
今回は、『GLAY』の楽曲、『MERMAID』のレビューです。
※『GLAY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GLAY
『MERMAID』の全体概要
基本情報
アーティスト | GLAY |
曲名 | MERMAID |
演奏時間 | 3:07 |
作詞 | TAKURO |
作曲 | TAKURO |
編曲 | GLAY & 佐久間正英 |
19thシングル。
『MERMAID』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
ONE LOVE | 10 |
THE GREAT VACATION VOL.1 〜SUPER BEST OF GLAY〜 (Disc 1) | 2 |
オリジナルアルバム『ONE LOVE』の10曲目に収録。
※『MERMAID』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
2000年7月19日、『L’Arc〜en〜Ciel』の『STAY AWAY』と『サザンオールスターズ』の『HOTEL PACIFIC』、そして本作『MERMAID』の3作品が同じ日にリリースされました。
当時勢いのあった3アーティストの同時リリースということで、どの作品がオリコンシングルチャートで1位を獲得するのか注目されていましたが、見事に本作『MERMAID』が1位を獲ることに!『GLAY』の勢いを象徴する一つの出来事と言えますね。
しかし、2000年7月19日にリリースされた作品の最終的な売上枚数で比較すると、初登場15位で大きく注目されていなかった『中島みゆき』の『地上の星』が異例のロングヒット(最終的にはミリオンヒット)を記録。なんと上記3アーティストの作品を上回る数字を叩き出すことに…!
2000年7月19日の対決は3アーティストの勝負と見せかけて、実は4アーティストの勝負だったわけですね。
『地上の星』、なんというダークホース! 笑
さて、本作『MERMAID』ですが、“人魚”を意味する曲名の印象とは異なり、かなり激しめのロックチューンとなっています。
サビでは、“おいで!そうそう 俺を狂わせてくれ”なんて意味の歌詞を歌ってますし(むしろ、なぜ『MERMAID』という曲名なのか…。タイトルと内容に何の関連も無いように思えます…。)。
本作『MERMAID』、ロックチューンだけあって、ギターハーモニクスを連発するかっこいいリフが聴きどころですかね。
イントロでこのリフをガンガン主張するのはもちろん、TERUが1番Aメロを歌い始めてもお構いなしにうるさいギターを弾き続ける流れが最高です 笑。
『MERMAID』収録アルバムレビューリンク
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