2016年、申年に復活を遂げた『THE YELLOW MONKEY』!!
ギラギラとした妖しい雰囲気はそのままに、復活後の彼らの楽曲には溢れんばかりの優しさを感じます。
離れ離れになっていた十数年という時間の中、『THE YELLOW MONKEY』というバンドが誕生した奇跡について、ある種悟りのようなものをメンバーたちが感じ取った結果なのかもしれませんね。
今回は、アルバム『9999』の1曲目、『この恋のかけら』レビューです。
※『THE YELLOW MONKEY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/THE YELLOW MONKEY
『この恋のかけら』の全体概要
基本情報
アーティスト | THE YELLOW MONKEY |
曲名 | この恋のかけら |
演奏時間 | 5:30 |
作詞 | 吉井和哉 |
作曲 | 吉井和哉 |
編曲 | 土屋昌巳 & THE YELLOW MONKEY |
外部プロデューサーとして土屋昌巳を編曲に迎えています。
『この恋のかけら』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
9999 | 1 |
オリジナルアルバム『9999』の1曲目に収録。
※『この恋のかけら』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
記念すべきイエモン復活後初のオリジナルアルバム『9999』。その1曲目を飾るのが本作『この恋のかけら』です。
初めて聴いたときは、一瞬『This Is For You』が流れてきたのかと勘違いしてしまいました。『この恋のかけら』のイントロで流れる最初のギターの1音が『This Is For You』にそれとそっくりだったので。
改めて聴き比べてみるともちろんそれぞれ違うのですが、しばらく『This Is For You』を聴かないでいる中で『この恋のかけら』に出会ってしまったので、私の脳みそが”久しぶりの『This Is For You』だ!”って勝手に反応したのでしょう 笑。
さて、本作『この恋のかけら』、復活後イエモンらしく、優しさと余裕に溢れる1曲となっています。
「死神」だとか「悪い薬」だとか、危なっかしいワードが出てくるところは相変わらずですが、楽曲全体としては大人になって様々なものを見てきたような達観した雰囲気で包み込まれているように思います。
これを象徴しているのが、サビの歌詞ですかね。
普通は感情を込めて一番盛り上げるところであるはずのサビで、「冬になると…」等と淡々と風景描写をしているのです。
一見するとサビに当てるには、あまりにも地味でインパクトに欠けるような印象を持ってしまいます。しかし、こういった“風景描写による遠回りな感情の表現”をサビの歌詞として選択できるところに、現在のイエモンが持つ大人な余裕を感じられるのではないでしょうか。
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『この恋のかけら』収録アルバムレビューリンク
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