個別楽曲レビュー

【個別楽曲レビュー】THE YELLOW MONKEY/この恋のかけら

投稿日:2019年6月1日 更新日:

2016年、申年に復活を遂げた『THE YELLOW MONKEY』!!

ギラギラとした妖しい雰囲気はそのままに、復活後の彼らの楽曲には溢れんばかりの優しさを感じます。

離れ離れになっていた十数年という時間の中、『THE YELLOW MONKEY』というバンドが誕生した奇跡について、ある種悟りのようなものをメンバーたちが感じ取った結果なのかもしれませんね。

今回は、アルバム『9999』の1曲目、『この恋のかけら』レビューです。

※『THE YELLOW MONKEY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/THE YELLOW MONKEY

snowdrop

『この恋のかけら』の全体概要

基本情報

アーティストTHE YELLOW MONKEY
曲名この恋のかけら
演奏時間5:30
作詞吉井和哉
作曲吉井和哉
編曲土屋昌巳 & THE YELLOW MONKEY

外部プロデューサーとして土屋昌巳を編曲に迎えています。

『この恋のかけら』収録アルバム

アルバム名トラック#
99991

オリジナルアルバム『9999』の1曲目に収録。

※『この恋のかけら』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。

レビュー

記念すべきイエモン復活後初のオリジナルアルバム『9999』。その1曲目を飾るのが本作『この恋のかけら』です。

初めて聴いたときは、一瞬『This Is For You』が流れてきたのかと勘違いしてしまいました。『この恋のかけら』のイントロで流れる最初のギターの1音が『This Is For You』にそれとそっくりだったので。

改めて聴き比べてみるともちろんそれぞれ違うのですが、しばらく『This Is For You』を聴かないでいる中で『この恋のかけら』に出会ってしまったので、私の脳みそが”久しぶりの『This Is For You』だ!”って勝手に反応したのでしょう 笑。

さて、本作『この恋のかけら』、復活後イエモンらしく、優しさと余裕に溢れる1曲となっています。

「死神」だとか「悪い薬」だとか、危なっかしいワードが出てくるところは相変わらずですが、楽曲全体としては大人になって様々なものを見てきたような達観した雰囲気で包み込まれているように思います。

これを象徴しているのが、サビの歌詞ですかね。

普通は感情を込めて一番盛り上げるところであるはずのサビで、「冬になると…」等と淡々と風景描写をしているのです。

一見するとサビに当てるには、あまりにも地味でインパクトに欠けるような印象を持ってしまいます。しかし、こういった“風景描写による遠回りな感情の表現”をサビの歌詞として選択できるところに、現在のイエモンが持つ大人な余裕を感じられるのではないでしょうか。

Amazonで試聴できます。

『この恋のかけら』収録アルバムレビューリンク

※『THE YELLOW MONKEY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/THE YELLOW MONKEY

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。