女性ボーカルに男性楽器隊という編成で平成の日本音楽史に数々のヒットソングを送り込んだバンド『JUDY AND MARY』。
1993年のメジャーデビュー後、6枚のオリジナルアルバムを残して2001年に解散しました。『JUDY AND MARY』と同時期に解散した多くのバンドが再結成を遂げ続ける中、このバンドは復活の気配すら感じられないまま今に至っています。
今回は、『JUDY AND MARY』の楽曲、『散歩道』のレビューです。
※『JUDY AND MARY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/JUDY AND MARY
『散歩道』の全体概要
基本情報
アーティスト | JUDY AND MARY |
曲名 | 散歩道 |
演奏時間 | 5:04 |
作詞 | YUKI |
作曲 | 五十嵐公太 |
編曲 | JUDY AND MARY |
『JUDY AND MARY』の14thシングル。
ドラムの五十嵐公太が作曲した唯一のシングルA面曲。
『散歩道』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
POP LIFE | 4 |
FRESH | 14 |
The Great Escape -COMPLETE BEST- (DISC 02) | 3 |
COMPLETE BEST ALBUM「FRESH」 (DISC 02) | 3 |
メジャー5thアルバム『POP LIFE』の4曲目に収録。
※『散歩道』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『散歩道』という曲名通り、非常に平和な楽曲。
NHKの幼児向け番組で流れていても問題なくらい、人畜無害なワードで溢れています。
それでいて、サウンドは『JUDY AND MARY』のギターポップ。大人が聴いても楽しめる良質なポップスになっています。
そんな本作『散歩道』ですが、個人的には何よりも歌メロが秀逸だなと思っています。
Aメロ、Bメロ、サビ、どれもがメロディアスで印象深くありながら、まさに適材適所と言わんばかりの勢いでそれぞれがそれぞれのブロックにキレイに収まっているのです。
何て言うんでしょうね、起承転結がはっきりした歌メロと言えばいいのでしょうか。AメロはAメロらしく、リスナーを自然と楽曲の世界に導入してくれますし、Bメロには次への展開を予感させるワクワク感があります。そしてサビは予想を裏切るほどメロディアスで明るく、高揚感を保ったまま終わっていきます。
このストーリーを語る歌メロに平和で人畜無害な歌詞が乗っかることで、聴きごたえはありながら、誰も傷つけないという『散歩道』独特な世界が構築されているのではないでしょうか。
そしておもしろいのが、この秀逸な歌メロを作曲したのが『JUDY AND MARY』のメインコンポーザーではない五十嵐公太というところですよね。
本作『散歩道』は彼が作曲した唯一のシングル楽曲ですが、TAKUYAや恩田快人にも負けない、恐るべき才能を発揮した1曲だと思っています。
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『散歩道』収録アルバムレビューリンク
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