2000年代後半、一部の世間をざわつかせた(?)不思議系おしゃれバンド『相対性理論』!
実験的な言葉選びとアレンジが非常に個性的です。
メンバーの中ではボーカルの「やくしまるえつこ」がソロでも曲を出したりと、割と有名なんじゃないでしょうか。
今回は、『ハイファイ新書』の8曲目『ルネサンス』のレビューです。
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『ルネサンス』の全体概要
基本情報
アーティスト | 相対性理論 |
曲名 | ルネサンス |
演奏時間 | 4:23 |
作詞 | 真部脩一 |
作曲 | 真部脩一 |
編曲 | ? |
『相対性理論』にしては珍しく、辞書に存在する単語1語が曲名として採用されています。
『相対性理論』というバンドには、『LOVEずっきゅん』のような奇をてらった曲名や、『元素紀行』のようなオヤジギャグ的要素を含んだ曲名が多いです。本作『ルネサンス』のようなズバリ1単語の曲名は、アルバム『シフォン主義』、『ハイファイ新書』を通してこれが唯一です。
ただ、次作の『シンクロニシティーン』まで来ると、こういう1単語の曲名も増えてくるようですね。
『ルネサンス』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
ハイファイ新書 | 8 |
『ハイファイ新書』の8曲目に収録されています。
※『ルネサンス』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『ルネサンス』って、普段使わない言葉ですよね。”世界史の授業で出てきたなぁ”くらいの印象なんじゃないでしょうか。
この言葉、日本語としては、”文芸復興”と訳されるみたいです。14世紀にイタリアで始まり、その後西欧各国へ広まった、古代ギリシアやローマの文化を復興しようという運動、それが『ルネサンス』(文芸復興)という言葉の指す意味になります。
21世紀に生きる我々からすると、14世紀もずいぶん昔の話ですが、当時、それよりもっと前の時代の文化に焦点を当てようという運動があったということで”文芸復興”と呼んでるんですね。
ちなみに、『ルネサンス』はフランス語で”再生”、”復活”を意味します。
さて、本作『ルネサンス』という楽曲、曲名はこんなインテリ臭い意味を持つわけですが、『相対性理論』は上記とは全然関係ないことを歌ってらっしゃいます。
うん、どうやら、『ルネサンス』という言葉の”サンス”という部分が気に入ったようです。『ルネサンス』の”サンス”と、それに似た語感を持つ「算数」という言葉を掛けて遊んでいます。
下手するとオヤジギャグの連発とも受け取れるのですが、おしゃれなバンドサウンドが背後から支えることで、決してダサい仕上がりにはならず、ただただカオスな世界を演出してくれています。
こういうのをサラッと聴き流せるようになれば、立派な『相対性理論』中毒者と言えるでしょう。
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『ルネサンス』収録アルバムレビューリンク
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