日本を代表する説明不要のロックバンド、『L’Arc〜en〜Ciel』!
かっこいい楽曲に加え、時々垣間見られるちょっとした遊び心が長い人気の秘訣ではないでしょうか。もちろん、ボーカルhydeの美貌によるカリスマ的な影響力もすごいものがありますが。
今回は『花葬』の個別楽曲レビューです。
※『L’Arc〜en〜Ciel』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/L’Arc〜en〜Ciel
『花葬』の全体概要
基本情報
アーティスト | L’Arc〜en〜Ciel |
曲名 | 花葬 |
演奏時間 | 5:13 |
作詞 | hyde |
作曲 | ken |
編曲 | L’Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano |
11thシングル。
『HONEY』、『浸食 〜lose control〜』と合わせて3作同時にリリースされたシングルの一つです。
『花葬』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
ray | 7 |
The Best of L’Arc〜en〜Ciel 1998-2000 | 4 |
QUADRINITY 〜MEMBER’S BEST SELECTIONS〜 (Disc 3 ken best) | 1 |
TWENITY (1997-1999) | 8 |
オリジナルアルバム『ray』に収録。
初のベストアルバム『Clicked Singles Best 13』にこそ収録されていませんが、その他のベストアルバムでは常連のようです。
※『花葬』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
幻想的で耽美的な1曲、『花葬』。
恋愛をテーマにしたわけでもなく、誰かを勇気づける前向きな内容でもなく、スピードを伴う疾走感があるわけでもなく、正直売れそうな要素を持たない曲。
それにもかかわらず、本作『花葬』をシングルとしてリリースし、きっちりミリオンヒットさせてしまうところがラルクの恐ろしいところ…。
いや、かっこいい曲なんですよ、『花葬』。でも、ミリオンヒットするほど大衆向けじゃないと思うんですよね。当初は『HONEY』のカップリング曲候補だったらしいですし。
とにかく、『花葬』の持つ、この商業的記録に1998年のラルクの勢いを改めて感じる次第です。
本作『花葬』、曲名通り”死”をテーマにした楽曲になっています。
ラルクと言えば“空への落下”を歌うことが多いイメージがあるんですが、『花葬』はその正反対、“大地への帰還”を歌っていることになります。
普段とは真逆の内容ということですが、”空への落下”も”大地への帰還”も、幻想的で耽美的ということには変わりません。どちらもhydeの言葉でラルク独特の世界観を描き出している点が魅力です。
“死”をテーマにした曲は様々あると思いますが、その多くは”残された者が亡き者に対して抱く想い”に視点を当てている印象があります。
一方、本作『花葬』は、“まさに死の瞬間”を切り取っており、絵画的なおもしろさを感じます。この視点が、”死”をテーマにした本作『花葬』に耽美さを感じる理由なのかもしれません。
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『花葬』収録アルバムレビューリンク
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