2000年代後半、一部の世間をざわつかせた(?)不思議系おしゃれバンド『相対性理論』!
実験的な言葉選びとアレンジが非常に個性的です。
最初のミニアルバム『シフォン主義』の発表から10年以上が経過した現在、当時の勢いを感じられていないというのが正直なところ。もう一度我々をざわつかせてくれる日を待っています。
今回は、『シンクロニシティーン』の10曲目『小学館』のレビューです。
※『相対性理論』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/相対性理論
『小学館』の全体概要
基本情報
アーティスト | 相対性理論 |
曲名 | 小学館 |
演奏時間 | 3:19 |
作詞 | 真部脩一 |
作曲 | 真部脩一 |
編曲 | ? |
作詞作曲はベース担当の真部脩一。
『小学館』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
シンクロニシティーン | 10 |
『シンクロニシティーン』の10曲目に収録されています。
※『小学館』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
曲名の『小学館』とは、もちろん出版社大手のあの企業。
ただ、『相対性理論』が企業名を曲名に据えるのは初めてではなく、アルバム『ハイファイ新書』にて『テレ東』という曲を収録しているという前科があります。
本作『小学館』、楽曲の方は、“洪水で地球が破滅しちゃったけど、好きだったマンガが読めなくなるのが気がかり”だと歌っています。具体的には、小学館の「スピリッツ」だそうで。あとは、「MONSTER」もお気に入りのようです。もちろん「MONSTER」の出版社は小学館。
こういう世界観、すごく好きなんですよね。
地球が破滅するのは構わないけど、そのせいでできなくなった些細な事。そこに言及するという世界観。
前作『ハイファイ新書』で言えば、『四角革命』がそのタイプですかね。こちらは”未来が大変なことになる、宿題が提出できなくて困る”と歌っています。
深刻な背景の中に緊張感のない悩みという構図。3分ちょっとの物語として最高だと思うんですよね。
これが鬼才・真部脩一の織りなす独特な言葉選びとやくしまるえつこの声で作り上げられるのですから、傑作になるのはある意味必然と呼んでもいいのかもしれません。
これぞ『相対性理論』の魅力だと思っています!
というわけで、本作『小学館』が気になる方は、アルバム『シンクロニシティーン』を是非手に取ってみてください。
個人的には『小学館』の他にも#4 『チャイナアドバイス』もオススメです。
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『小学館』収録アルバムレビューリンク
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