個別楽曲レビュー

【個別楽曲レビュー】GLAY/FATSOUNDS

投稿日:2018年8月16日 更新日:

90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。

デビューから20年以上経つベテランバンドですが、長寿バンドに付きものの”メンバー間の確執”とは無縁なところも、もはや『GLAY』の個性と言えそうです。”平和なロックバンド”というある意味矛盾したフレーズですら納得して飲み込んでしまえる、そんな懐の深さを『GLAY』には感じますよね。

今回は、『GLAY』の個別楽曲、『FATSOUNDS』のレビューです。

※『GLAY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GLAY

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『FATSOUNDS』の全体概要

基本情報

アーティストGLAY
曲名FATSOUNDS
演奏時間3:50
作詞TAKURO
作曲TAKURO
編曲GLAY& 佐久間正英

本作『FATSOUNDS』がアルバム『HEAVY GAUGE』の中で最も演奏時間の短い作品になります。

『FATSOUNDS』収録アルバム

アルバム名トラック#
HEAVY GAUGE2
REVIEW II -BEST OF GLAY- (HISASHI盤)12

オリジナルアルバム『HEAVY GAUGE』の2曲目に収録。

※『FATSOUNDS』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。

レビュー

本作『FATSOUNDS』、直訳すれば”太った音”といったところですかね。辞書を引く限り、『FATSOUNDS』という一語が存在するわけではなさそうですので、『GLAY』の造語という線が濃厚です。

もしくは、機材の名前とか。エフェクターなんかにありそうな名前だなとは思いますが…どうでしょう 笑。

作品の内容自体は『GLAY』らしいロックンロールナンバー

アルバム『HEAVY GAUGE』は演奏時間の長めな楽曲が多いようで、本作『FATSOUNDS』が唯一の演奏時間3分台の楽曲となっています。

『GLAY』の商業的絶頂期に出た『HEAVY GAUGE』というアルバムの特徴だと思うのですが、このアルバムの収録曲には一歩退いた視点で『GLAY』を見つめた楽曲というのが多い気がします。

本作『FATSOUNDS』もその視点で作られた楽曲の一つでしょう。

Aメロに出てくる「新記録」だの「戦略」だのといった言葉は、次々に日本の音楽史を塗り替えていく『GLAY』を一歩退いた目で見つめたために生まれたもののように思います。

そして曲中に何度も出てくる「WHERE DO ROCKBAND…」というフレーズ。これも『GLAY』を指した言葉と考えてよさそうです。”こんなに記録をどんどん塗り替えていって、いったい『GLAY』というバンドは何がしたいの?ロックバンドとしてこれでいいの?”という思いが込められたフレーズ、もう少し言えば、自身の現状を皮肉ったフレーズと言えるでしょう。

4分弱の時間の中で颯爽と通り過ぎていく楽曲のように思えますが、『GLAY』というバンドの当時の悩みが詰まった、意外と重たい楽曲

そういった感想を私は本作『FATSOUNDS』に対して持っています。

『FATSOUNDS』収録アルバムレビューリンク

※『GLAY』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/GLAY

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。