ボーカルとベースの二人組という珍しい組み合わせのバンド、『黒夢』。
メジャーデビュー時はボーカル、ベース、ギターの3人構成だったのですが途中でギターの臣が脱退。その後はメンバー補充することなくボーカルの清春とベースの人時の二人で活動していくことになります。2010年の復活後もその体制は変わっていません。
今回は、『黒夢』の楽曲、『Miss MOONLIGHT』のレビューです。
※『黒夢』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/黒夢
『Miss MOONLIGHT』の全体概要
基本情報
アーティスト | 黒夢 |
曲名 | Miss MOONLIGHT |
演奏時間 | 3:50 |
作詞 | 清春 |
作曲 | 清春 |
編曲 | 黒夢 & 佐久間正英 |
メジャー4thシングル。
『Miss MOONLIGHT』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
feminism | 11 |
EMI 1994〜1998 BEST OR WORST 【SOFT DISK】 | 3 |
黒夢シングルズ | 4 |
黒夢コンプリート・シングルズ (A-disc) | 4 |
オリジナルアルバム『feminism』の11曲目に”album mix”にて収録。
※『Miss MOONLIGHT』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
アルバム『feminism』リリースの数週間前に発売されたシングルが本作『Miss MOONLIGHT』。アルバム『feminism』の先行シングルという位置づけでしょうかね。
本作『Miss MOONLIGHT』がメジャーデビュー後4枚目のシングルにあたるわけですが、過去のシングル作品と比べると非常にポップな仕上がりになっているように感じます。
個人的には、4thシングルの本作『Miss MOONLIGHT』~7thシングル『ピストル』までが『黒夢』のポップ路線期だと思っています。
本作『Miss MOONLIGHT』についてですが、まず、イントロの作りがキャッチーでポップ。
この楽曲のイントロにはサビのメロディーをなぞるギターフレーズがそのまま使われているんですよね。まぁ、J-POPによくある手法ではあります。しかしながら、『黒夢』のシングル作品という話になると、実は珍しいパターン。
これまでのシングル楽曲も決してとっつきにくいマニアックな作品ではありませんでしたが、本作『Miss MOONLIGHT』のこのイントロはやはり群を抜いてポップでキャッチーな響きがします。
それから、歌詞の内容ですかね。
なんと言うんでしょう、”ポップ”と言うよりは“カジュアル”という表現が近いでしょうか。
これまでの”救いようのない深刻なシーン”を切り取った世界観からは離れ、本作『Miss MOONLIGHT』以降はもう少し“共感しやすい切なさ”みたいな場面を歌い始めているように思います。
本作『Miss MOONLIGHT』について言えば、”大人になって遠ざかるあの子”がテーマですよね?これまでの『黒夢』を思うと、ずいぶんカジュアルなテーマなのは間違いないはずです。
私はリアルタイム世代ではないのでわからないのですが、当時の『黒夢』ファンはこういったポップ路線への変化をどう感じていたんでしょう。
本作『Miss MOONLIGHT』を収録したアルバム『feminism』はオリコンアルバムチャートで1位を獲得していますので、少なくとも世間はこの変化をポジティブに受け止めていたものと考えてよさそうですが。
とりあえず、『黒夢』のシングルがリリース順に並んだ『黒夢コンプリート・シングルズ』で当時の簡単な追体験はできます。こいつを聴きながら思いを馳せてみることが私にできることです…。
Amazonで試聴できます。
『Miss MOONLIGHT』収録アルバムレビューリンク
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