日本を代表する説明不要のロックバンド、『L’Arc〜en〜Ciel』!
かっこいい楽曲に加え、時々垣間見られるちょっとした遊び心が長い人気の秘訣ではないでしょうか。もちろん、ボーカルhydeの美貌によるカリスマ的な影響力もすごいものがありますが。
今回は『finale』の個別楽曲レビューです。
※『L’Arc〜en〜Ciel』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/L’Arc〜en〜Ciel
『finale』の全体概要
基本情報
アーティスト | L’Arc〜en〜Ciel |
曲名 | finale |
演奏時間 | 6:26 |
作詞 | hyde |
作曲 | tetsu |
編曲 | L’Arc〜en〜Ciel & Hajime Okano |
両A面の19thシングルの一つ。もう片方は『NEO UNIVERSE』。
『finale』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
REAL | 6 |
The Best of L’Arc〜en〜Ciel 1998-2000 | 13 |
TWENITY (2000-2010) | 2 |
オリジナルアルバム『REAL』の6曲目に収録。
※『finale』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
映画”リング0 バースデイ”の主題歌になったのが本作『finale』。
“リング”と言えば和風ホラー映画の金字塔的作品ですよね。
本作『finale』もそんな映画の主題歌だけあって、和風ホラーっぽい不気味さを兼ね備えた楽曲に仕上がっています。
まず、冒頭の音の加工。
古いレコードを流しているかのようなこもった音質と、細かいプチプチというノイズが不穏な空気でリスナーの耳を充満させます。まるで触れてはいけないモノに触れてしまったかのような、そんな雰囲気です。
そして不気味さを際立たせるように入って来るのが高音のストリングス。音量が徐々に上がっていく長細い音に、背筋がゾクっとします。”やっぱり触れてはいけないモノだったか…”という、ある種の後悔を感じさせるイヤーな音です。
そんな雰囲気の中で展開されるサビですが、一変してなんとも美しいメロディーのサビがやってきます。ここはhydeのハイトーンボイスが映える場面ですね。
これまで感じていた後悔がスーッと浄化されていくような感覚があります。
やはり、こういう『finale』のようなアプローチの楽曲が和風ホラーには似合いますね。
血がビシャビシャ飛び散る洋風のスプラッタ系ホラーなら激しい曲調の楽曲が似合うのでしょうが、和風のジメッとしたホラーには不気味さを演出できる楽曲の方がしっくりきます。
実のところ、私は”リング0 バースデイ”を観たことがないのですが(一番最初の”リング”は観ましたが)、本作『finale』を聴くだけで充分にその独特な和風ホラーっぽさが伝わってきます。
本当に、ラルクというバンドの引き出しの多さを改めて思い知る次第です。
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『finale』収録アルバムレビューリンク
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