個別楽曲レビュー

【個別楽曲レビュー】PIERROT/HUMAN GATE

投稿日:2018年10月15日 更新日:

宗教的なカリスマ性中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。

アンダーグラウンドで知的で過激。当時の10代リスナーはある種の選民思想を抱きながら『PIERROT』の楽曲に耳を傾けていたのではないでしょうか。”『PIERROT』を聴かないなんて周りはわかってないなぁ”って。

…それは後の世で中二病と呼ばれるわけですが…。

今回は、『PIERROT』の楽曲、『HUMAN GATE』のレビューです。

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

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『HUMAN GATE』の全体概要

基本情報

アーティストPIERROT
曲名HUMAN GATE
演奏時間5:53
作詞キリト
作曲アイジ
編曲Pierrot & 奈良敏博

『HUMAN GATE』収録アルバム

アルバム名トラック#
CELLULOID6
DICTATORS CIRCUS -奇術的旋律-10

インディーズ時代のミニアルバム、『CELLULOID』の6曲目に収録。本作『HUMAN GATE』がアルバム『CELLULOID』の最終トラックになります。

そして再録ベストアルバムの『DICTATORS CIRCUS -奇術的旋律-』には10曲目に収録されています。

同じく、こちらも本作『HUMAN GATE』が最終トラック(初回限定版盤を除く)。

※『HUMAN GATE』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。

レビュー

アルバム『CELLULOID』の最後を飾る1曲は、かつてないほどポジティブな作品『HUMAN GATE』。

ポジティブとは言え、そこは『PIERROT』の楽曲ですから、無責任になんでもかんでも肯定しているわけではありません。Aメロ~Bメロにかけては、どちらかと言えば“残念な現実”を並べています。そんな理想とかけ離れた無力な日々を踏まえ、サビでは「それでも生きていかなければ」と締めると。

この「生きていかなければ」という言葉、もうこれが全て、ポジティブの最たるものって感じがします。”生きていればいいことあるよ”なんて無責任なことは言いません。ただ、理由は無くとも「生きていかなければ」と歌っています。

“○○だから△△しよう”などと理由付けして何かを促すのではなく、とにかく生きることを肯定する。ポジティブというのは、本来そういうもののような気がします。

このシンプルなメッセージのせいか、楽曲自体もけっこうシンプルでキャッチーです。

音楽的には『セルロイド』や『脳内モルヒネ』辺りの濃いめの作品が私は好みですが、本作『HUMAN GATE』のようなシンプルでキャッチーな楽曲がアルバムに1曲あるのもいいですよね。

『HUMAN GATE』収録アルバムレビューリンク

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

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執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。
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