日本の音楽史を語る上で絶対に外すのことのできないバンド、『X JAPAN』。
YOSHIKI、Toshl、HIDEといったメンバーひとりひとりが持つ物語、バンドが歩んだ歴史、そして多くのロックキッズを虜にした楽曲、どこを切り取っても、もはや芸術とまで呼んでしまえそうな、そんな唯一無二のバンド。
2007年の再結成とその後の新たな飛躍を天国のHIDEも喜んで見守ってくれていると信じています。
今回は、『X JAPAN』の楽曲、『DEAR LOSER』のレビューです。
※『X JAPAN』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/X JAPAN
『DEAR LOSER』の全体概要
基本情報
アーティスト | X JAPAN |
曲名 | Joker |
演奏時間 | 2:27 |
作詞 | – |
作曲 | TAIJI |
編曲 | X |
ベーシストTAIJI作曲のインスト楽曲。
『DEAR LOSER』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
Vanishing Vision | 1 |
インディーズアルバム『Vanishing Vision』の1曲目に収録。
※『DEAR LOSER』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
『X JAPAN』(当時のバンド名はX)の記念すべき1枚目のアルバム『Vanishing Vision』、その1曲目は、なんとリーダーYOSHIKIではなくベースのTAIJIが作曲したインストナンバーが配置されています。
Xと言えばYOSHIKIのワンマンバンド的な印象がありますので、最初のアルバムの最初の楽曲はYOSHIKIの楽曲が当然のように収録されていそうですが、そうではないんですね。
本作『DEAR LOSER』、曲名を直訳すると“親愛なる敗者”といったところでしょうか。
今では世界進出も果たし、紛れもない勝者となったXですが、インディーズ時代の当時は”ヘビメタバンドのくせにメディア露出が多いイロモノバンド”という扱いを受けており、硬派なロック業界関係者等からは白い目で見られていたようです。
記念すべき1枚目のアルバム『Vanishing Vision』の1曲目に“親愛なる敗者”という意味の楽曲を配置したのは、こういった扱いに対する“今に見てろよ”という想いがあったのではと推測します。
つまり、”敗者”とは”イロモノ扱いされていた自分たち”のことであり、”イロモノ扱いしてやがるけど、音楽は本物よ?”という想いを込めて本作『DEAR LOSER』をアルバムの1発目に仕込んだということです。
…上述はただの私の推測ですが、“今に見てろよ”という想いが『DEAR LOSER』に本当に込められていたとしたら、それは十分すぎるほどに果たされたと、今なら間違いなく言えますね。
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『DEAR LOSER』収録アルバムレビューリンク
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