日本の音楽史を語る上で絶対に外すのことのできないバンド、『X JAPAN』。
YOSHIKI、Toshl、HIDEといったメンバーひとりひとりが持つ物語、バンドが歩んだ歴史、そして多くのロックキッズを虜にした楽曲、どこを切り取っても、もはや芸術とまで呼んでしまえそうな、そんな唯一無二のバンド。
2007年の再結成は衝撃的な出来事でしたが、それから10年以上経つものの、オリジナルアルバムが1枚もリリースされないのがもどかしくもあり、『X JAPAN』らしくもある、そんな気持ちです 笑。
今回は、『X JAPAN』の楽曲、『Tears』のレビューです。
※『X JAPAN』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/X JAPAN
『Tears』の全体概要
基本情報
アーティスト | X JAPAN |
曲名 | Tears |
演奏時間 | 10:32 |
作詞 | 白鳥瞳 & YOSHIKI |
作曲 | YOSHIKI |
編曲 | X JAPAN |
メジャーデビュー後の7thシングル。
本作『Tears』は約84万枚を売り上げ、『X JAPAN』のシングルの中で最も高い売り上げ枚数を誇ります。
作詞にクレジットされている”白鳥瞳”とはYOSHIKIのペンネームの一つ。
『Tears』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
DAHLIA | 7 |
BALLAD COLLECTION | 8 |
Singles 〜Atlantic Years〜 | 1 |
PERFECT BEST (Disc 1) | 7 |
X JAPAN BEST 〜FAN’S SELECTION〜 (Disc-1) | 5 |
メジャー3rdオリジナルアルバム『DAHLIA』の7曲目に収録。
もともと演奏時間の長い楽曲ですが、『BALLAD COLLECTION』にはアウトロを短縮したバージョンが収録されています。
※『Tears』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
バンド名を『X』から『X JAPAN』に変えた後の第1弾シングルが本作『Tears』。演奏時間が10分を超えるバラードです。
ピアノとストリングス中心の構成のまま1コーラスを歌いきり、2番が始まる前にドラム、ベース、ギターがズドーンと入ってきて盛り上がります。この楽器の入り方は『X JAPAN』バラードにおけるお決まりのパターンですね。
細かい話ですが、『Tears』の中で時折聴こえるギターのグリッサンド(ズギューンって感じで高い音から低い音に移動する奏法)が私は好きです。スローテンポな曲でも、”これから盛り上がるよ!”ってことをしっかり教えてくれる合図のように聴こえるんですよね。
『Tears』の作詞に表記のある”白鳥瞳”、こちら、YOSHIKIのペンネームなのですが、この”白鳥瞳”というペンネームは、実は攻撃的な楽曲の作詞で多く登場する名前なんです。例えば、アルバム『BLUE BLOOD』収録の『X』や、アルバム『Jealousy』収録の『Stab Me In The Back』の作詞が”白鳥瞳”とクレジットされています。どちらもハイスピードで攻撃的な楽曲です。
一方、本作『Tears』は、上記楽曲とは全く真逆の大作バラードになっています。「DRY YOUR TEARS(涙よ乾け)」と歌っているように、攻撃的というよりむしろ慈しみに満ちたものに思えます。
しかし、『Tears』の作詞には攻撃的な歌詞を綴る役目を持つと思われる”白鳥瞳”の表記…。この辺り、中学生から『X JAPAN』を聴き続けてアラサーを迎えた私ですが、未だに謎な部分です。
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『Tears』収録アルバムレビューリンク
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