“バンド”でも”アイドル”でもない“バンドル”という新しいジャンルで活動を始めた4人組グループ『ZONE』。
途中で本当に楽器を演奏し始めたため、いわゆる”ガールズバンド”になっていったわけですが、デビュー当時の”楽器を演奏するフリをして踊る”というバンドルスタイルは後年『ゴールデンボンバー』が開拓したエアーバンドの元祖だったのでは…と、今になって思います。
今回は、『ZONE』の楽曲、『太陽のKiss』のレビューです。
※『ZONE』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/ZONE
『太陽のKiss』の全体概要
基本情報
アーティスト | ZONE |
曲名 | 太陽のKiss |
演奏時間 | 3:34 |
作詞 | 町田紀彦 |
作曲 | 町田紀彦 |
編曲 | 山原一浩 |
13thシングル。
『太陽のKiss』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
E 〜Complete A side Singles〜 (Disc 1) | 14 |
ベストアルバム『E 〜Complete A side Singles〜』のみの収録。
※『太陽のKiss』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
夏のド真ん中を歌った1曲、『太陽のKiss』。
『ZONE』と言えば『secret base 〜君がくれたもの〜』が有名ですから、バンド自体に”夏”のイメージが強いかもしれません。
しかし、『secret base 〜君がくれたもの〜』が「夏の終わり」を歌っている一方、本作『太陽のKiss』はギラギラと照り付ける太陽が目に浮かぶほどの真夏をテーマにした楽曲になっています。なので、同じ夏をテーマにしていると言えど、上記2曲の性格は全く異なります。
そんな本作『太陽のKiss』ですが、私が個人的に珍しいなと感じたのは、歌詞の一人称が「私」になっていることでした。
実は、『ZONE』の作品って一人称に「僕」を使っている楽曲がかなり多いんです。ガールズバンドなのですが、”少年の心”を歌った楽曲が多いんですね(「私」を一人称で使っているシングル楽曲が全くなかったわけではないです)。上記で挙げた『secret base 〜君がくれたもの〜』も一人称に「僕」を使っています。
そんな中、本作『太陽のKiss』は「私」、つまり、女性としての夏を歌っているわけです。この点も、”少年(僕)のひと夏”を歌った『secret base 〜君がくれたもの〜』と本作『太陽のKiss』が大きく異なるポイントと言えるでしょう。
と、ここまで『ZONE』の代表作『secret base 〜君がくれたもの〜』と比べて本作『太陽のKiss』が異なる点を挙げてみました。
ただ、『ZONE』という枠を外してJ-POP一般という目線から見ると、『secret base 〜君がくれたもの〜』の方が特別名作で、本作『太陽のKiss』の方がよくある普通の作品という感じがします。
『太陽のKiss』、夏らしくてノリの良い曲なのですが、こういう曲は毎年量産されていますからね。。。
2004年の8×4に特別な思い出でもない限り、おそらく『太陽のKiss』は各々の人生をサラッと通り過ぎていく無数の楽曲のうちの一つとなるでしょう。。。
(本作『太陽のKiss』は8×4のCMタイアップがついており、2004年の夏はこの楽曲のサビを何度も耳にしたはずです)
Amazonで試聴できます。
『太陽のKiss』収録アルバムレビューリンク
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