日本を代表する説明不要のロックバンド、『L’Arc〜en〜Ciel』!
かっこいい楽曲に加え、時々垣間見られるちょっとした遊び心が長い人気の秘訣ではないでしょうか。もちろん、ボーカルhydeの美貌によるカリスマ的な影響力もすごいものがありますが。
今回は『and She Said』の個別楽曲レビューです。
※『L’Arc〜en〜Ciel』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/L’Arc〜en〜Ciel
『and She Said』の全体概要
基本情報
アーティスト | L’Arc〜en〜Ciel |
曲名 | and She Said |
演奏時間 | 4:43 |
作詞 | hyde |
作曲 | hyde |
編曲 | L’Arc〜en〜Ciel |
ビデオシングルとなった作品。
アルバム『heavenly』収録曲の中では唯一のhyde作曲。
『and She Said』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
heavenly | 3 |
The Best of L’Arc〜en〜Ciel 1994-1998 | 4 |
オリジナルアルバム『heavenly』の3曲目に収録。
※『and She Said』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
グシャッと歪んだギターがかき鳴らされるパートと、それが鳴り止む静のパートを行ったり来たりするのが特徴的な楽曲、『and She Said』。
楽曲自体のBPMがそこまで速くなく、途中でドラムのリズムパターンがゆったりする箇所があったりするせいか、どことなく気怠さを感じる楽曲です。
また、このようなサウンドに乗せられた歌詞が原色的な幻想風景を想像させる内容であることから、サイケデリックな印象のある楽曲でもあります。
本作『and She Said』の歌詞に「セロファンの花畑」というフレーズが登場するのですが、これが『The Beatles』のサイケ楽曲代表である『Lucy In The Sky With Diamonds』に出てくる「Cellophane flowers」というフレーズを連想させます。
確信犯的ですが、これも本作『and She Said』にサイケデリックな印象を抱く一因でしょう。
一方、hydeが歌う主旋律は起伏が少なく、けっこう地味です。
サビでコーラスが「and She Said」と曲名をそのまま歌ってくれるので楽曲自体の記憶はそこそこ残りますが、肝心の歌メロが地味なので、第一印象は”もう一つ…”といったものになりがちかと思います。
確かに、私も本作『and She Said』の第一印象はそこまでいいものではありませんでした。本作『and She Said』はアルバム『heavenly』の3曲目に収録されているのですが、#1 『Still I’m With You』や#2 『Vivid Colors』が真っすぐで爽やかな楽曲だっただけに、それらと雰囲気の違うコレはちょっと期待外れだな…って。
…ただ、何度か聴いているとかなり印象が変わってきます!
気怠くてサイケデリックな雰囲気が本作『and She Said』の魅力だと気づき、それを楽しめるようになれれば、盛りあがりに欠ける歌メロもかっこよく思えてくるんですよね。むしろ、これくらい起伏の少ないメロディーの方が雰囲気を壊さなくて丁度いいくらいに感じてきます。
『L’Arc〜en〜Ciel』と言えば、やはりhydeのハイトーンボイスが光る派手な旋律を期待してしまうと思います。
しかし、本作『and She Said』のような割と地味な歌メロの楽曲でもかっこよく感じられるようになると、より一層ラルクの世界観を深く楽しめるのではないでしょうか。
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『and She Said』収録アルバムレビューリンク
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