ボーカルとベースの二人組という珍しい組み合わせのバンド、『黒夢』。
ヴィジュアル系にカテゴライズされるイメージがありますが、その音楽性はアルバムをリリースする度にガラッと変わっており、一つのジャンルで括ることはなかなかに難しいバンドです。
今回は、『黒夢』の楽曲、『MARIA』のレビューです。
※『黒夢』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/黒夢
『MARIA』の全体概要
基本情報
アーティスト | 黒夢 |
曲名 | MARIA |
演奏時間 | 4:36 |
作詞 | 清春 |
作曲 | 清春 |
編曲 | 黒夢 & 土方隆行 |
12thシングル。
長らく『黒夢』の最終シングルとして扱われていましたが、再結成後に新たにシングルがリリースされましたので、現在は最終シングルではありません。
『MARIA』収録アルバム
アルバム名 | トラック# |
CORKSCREW | 12 |
EMI 1994〜1998 BEST OR WORST 【SOFT DISK】 | 16 |
黒夢シングルズ | 12 |
黒夢コンプリート・シングルズ (A-disc) | 12 |
メジャー6thアルバム『CORKSCREW』の12曲目に”screw mix”にて収録。
※『MARIA』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。
レビュー
裏拍で刻むギターが印象的な1曲、『MARIA』。
本作『MARIA』、12thシングル作品なのですが、“カラオケで歌ってほしくない”という理由でシングルCDに歌詞が載っていなかったそうです。
これがどこまで本気なのかわかりませんが、私のようなリズム感の無い人間からすると、本作『MARIA』の特徴である“裏拍ギター”も”カラオケで歌ってほしくない”という理由に基づいたアレンジなのかと思ってしまいます 笑。
いや、もう、本当にリズム感無さ過ぎて私は歌えないんですよ、本作『MARIA』。
裏拍に合わせて歌うというのが本当に無理。イントロの裏拍ギターが終わって、歌い出す瞬間からいきなり彷徨ってしまうレベルです。。。
それはさておき、本作『MARIA』、いい曲ですよね。
“世間へ反抗し続ける強さ”と“『MARIA』に救いを求める弱さ”のコントラストが好きです。歌詞を見ても、Aメロ:”強気”、サビ:”弱気”という作りになっていますね。1コーラスの中で”強気な部分”と”弱気な部分”の両方を取り込んでいる形です。
それから、少々細かいところですが、1番Bメロの韻の踏み方が秀逸すぎます。「遠い 昔…」というところです。3文字、かつ、最後の文字の母音が”i”になる言葉を4つ連続で並べ、それでいて全く日本語の文法的におかしくないというフレーズ。しかも、「とおい むかし」のように韻を踏む音が自然と強調される歌メロ。
“カラオケで歌ってほしくない”と言われても、ついつい口ずさんでしまうほどキャッチーで気持ちいいフレーズです。
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