個別楽曲レビュー

【個別楽曲レビュー】PIERROT/FOLLOWER

投稿日:2019年7月25日 更新日:

宗教的なカリスマ性中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。

このバンドが活躍していた90年代後半から00年代前半頃はまだ”中二病”という言葉が一般的ではありませんでしたが、今の基準で言えば”中二病”の定義にぴったり当てはまるバンドではないでしょうか。

そもそもヴィジュアル系というジャンルそのものが中二病患者にぶっ刺さりがちなのかもしれませんが、この『PIERROT』というバンドは中二病における幅広い症状(属性)に対応できるという点で特に多大な信者を生み出したものと思われます。

今回は、『PIERROT』の楽曲、『FOLLOWER』のレビューです。

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

fans

『FOLLOWER』の全体概要

基本情報

アーティストPIERROT
曲名FOLLOWER
演奏時間3:44
作詞キリト
作曲アイジ
編曲PIERROT & 西脇辰弥

6thシングル『AGITATOR』のカップリング曲。

『FOLLOWER』収録アルバム

アルバム名トラック#
PRIVATE ENEMY10
DICTATORS CIRCUS -A deformed BUD- (Disc 1)7

メジャー2ndアルバム『PRIVATE ENEMY』の10曲目に収録。

※『FOLLOWER』が収録されているアルバムのレビューもしています。こちらからどうぞ。

レビュー

6thシングル『AGITATOR』のカップリング曲が本作『FOLLOWER』。

令和の現代、”フォロワー”と言えばTwitterに関する用語として定着していますが、このシングルがリリースされた2000年頃はもちろんそんな意味はありませんでした。

ここでの『FOLLOWER』という曲名は、A面の『AGITATOR(扇動者)』と対になる楽曲という位置づけで”追随者”という感じの意味でしょうかね。煽る側の『AGITATOR』と、それに乗せられる『FOLLOWER』という関係性を感じます。

個人的にはA面の『AGITATOR』よりカップリング曲の本作『FOLLOWER』の方が好きですね。疾走感と歌詞のワードセンスがいいなって思っています。

特に、1番で歌われている“盲目的な信奉者”っぷりが素敵です。

実際のところ、宗教的なカリスマ性を持っていた『PIERROT』の場合、本作『FOLLOWER』はまさにこのバンドのファンの心情に近いものが描かれているように感じます。

この楽曲がリリースされた数年後、『PIERROT』のファンクラブ名称が”Arlequin”から“FOLLOWERS”に変更されたのも、本作『FOLLOWER』の誕生と無関係でないように思うくらいです。

『FOLLOWER』収録アルバムレビューリンク

※『PIERROT』に関するその他のアルバム/個別楽曲レビューはこちらからどうぞ: アーティスト索引/PIERROT

-個別楽曲レビュー
-,

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

関連記事

【個別楽曲レビュー】PIERROT/Adolf

宗教的なカリスマ性と中毒性のある歌詞・サウンドで多大な信者を生み出したバンド『PIERROT』。 アンダーグラウンドで知的で過激。当時の10代リスナーはある種の選民思想を抱きながら『PIERROT』の …

【個別楽曲レビュー】GLAY/JUNK ART

90年代後半、音楽業界の様々な記録を塗り替えていったモンスターバンド『GLAY』。 同郷の友人で組んだバンドが天下を取るという、少年漫画もびっくりの熱いストーリーも『GLAY』の魅力の一つです。青春を …

【個別楽曲レビュー】THE YELLOW MONKEY/PUFF PUFF

2016年、申年に復活を遂げた『THE YELLOW MONKEY』!! ギラギラした妖しい容姿、歌謡曲風の曲調、核心を突いた歌詞…そのどれもが絶妙なバランスの上に成り立つ唯一無二のバンドです。 一度 …

【個別楽曲レビュー】ゲスの極み乙女。/ノーマルアタマ

2014年メジャーデビューの後、2015年に紅白歌合戦へ出演と、国民的なバンドへ成長していた矢先、例の不倫事件で世間のイメージが急降下してしまったバンド、『ゲスの極み乙女。』。 以降、あまり良くないイ …

【個別楽曲レビュー】ZONE/H・A・N・A・B・I 〜君がいた夏〜

“バンド”でも”アイドル”でもない“バンドル”という新しいジャンルで活動を始めた4人組グループ『ZONE』。 途中で本当に楽器を …


執筆者:キャスター
中高生の頃、中古のCD屋巡りばっかりやってました。そんなアラサー会社員キャスターによる音楽レビューブログ。 昔趣味で曲作りをやっていたので、音楽制作者に敬意を払って1曲1曲丁寧に記事を書いていきます。